見た目と性能のギャップがおもしろい! ジツは高性能だった珍車5選
優れた運動性能を持ち、ハイパワーなエンジンを搭載したスポーツカーは、見た目にも速そうな外観デザインを採用しています。一方で、見た目はそれほど派手ではないものの、高性能なモデルも存在。そこで、見た目と性能にギャップがあるクルマを、5車種ピックアップして紹介します。
ある意味ギャップ萌えなクルマを振り返る
日産「GT-R」やトヨタ「スープラ」、ホンダ「シビックタイプR」といったスポーツカーは、優れた動力性能や運動性能を発揮するとともに、見た目にも速そうな印象です。
同じように高級車は重厚な見た目であったり、女性ユーザーに向けたクルマならファンシーな印象とするなど、目から入る情報も重要なものとなっています。
一方で、見た目からは高性能さがわからないクルマも存在。そこで、見た目と性能にギャップがあるクルマを、5車種ピックアップして紹介します。
●三菱「タウンボックス RX」
今、日本で一番売れているクルマといえば軽ハイトワゴン/トールワゴンですが、かつては軽ワゴンというと1BOXバンをベースにしたモデルが一般的で、広い室内で使い勝手も良いモデルとして人気でした。
この1BOX系の軽ワゴンのなかでも、異色のモデルだったのが1999年に発売された三菱「タウンボックス」です。
ボディはセミキャブオーバータイプの商用車「ミニキャブバン」をベースに乗用車化を図る、全グレードでハイルーフとサンルーフのふたつのタイプのルーフが選べました。
なかでもハイスペックだったのが「タウンボックス RX」で、64馬力を発揮する660cc直列4気筒ターボ「4A30型」エンジンを搭載。このエンジンは1気筒あたり吸気バルブが3本、排気バルブが2本の5バルブを採用した、まるでレーシングカーのようなエンジンとなっていました。
当時、三菱は「パジェロミニ」や「トッポBJ」などの軽乗用車にも同型のエンジンを搭載しており、高性能なターボエンジンはほかになく、タウンボックスへの搭載も自然な流れといえます。
その後、2002年のマイナーチェンジで4バルブSOHC3気筒ターボに換装されてしまい、前期型のタウンボックス RXは、かなりマニアックかつ貴重な存在です。
●スズキ「セルボモード SR-Four」
スズキが誇る高性能軽自動車といえば「アルトワークス」ですが、さらにアルトワークスを上まわるメカを搭載したモデルが存在。
それが、1990年に発売された「セルボモード SR-Four」です。
セルボモード SR-Fourは一見するとシックなデザインの軽ハッチバックですが、搭載されたエンジンは64馬力の660cc直列4気筒DOHCターボ「F6B型」。
前出のタウンボックス RXのエンジンの方がメカニズム的には上ですが、驚くことにこのF6B型エンジンが搭載されたのはセルボモード SR-Fourだけでした。
もともとセルボモードは「アルト」の上位にあたるスペシャルティカーという位置づけでしたが、ここまで凝ったエンジンを搭載したというのも、まさにバブル景気という時代背景からではないでしょうか。
ほかにもセルボモード SR-Fourはピレリ製タイヤを標準装着されていたり、後期型では4輪ディスクブレーキとなるなど、かなり豪華装備でした。
●トヨタ「ブレイドマスター」
現行モデルのトヨタ「カローラスポーツ」の前身にあたるモデルが、2006年に発売されたコンパクトカーの「オーリス」です。
さらに、オーリスをベースに開発されたのが同じく2006年に発売された「ブレイド」で、オーリスよりも上級のプレミアムコンパクトというコンセプトでした。
内外装のデザインや2.4リッターエンジンの搭載などブレイド独自の仕様となっており、リアサスペンションがオーリスのトーションビームからダブルウィッシュボーンに変更され乗り味でも高級感を高めています。
そして2007年には、コンパクトカーでは規格外の280馬力を誇る3.5リッターV型6気筒エンジンを搭載した「ブレイドマスター」が登場。
外観は2.4リッター車とほとんど見分けがつかず、フロントグリルの意匠とエンブレムが変わった程度です。
また、パワーアップと重量増に対応するためサスペンションは専用チューニングが施され、ブレーキも強化されています。
大排気量のエンジンを搭載したことで前後重量配分はフロントヘビーとなり、運動性能については賛否両論ありましたが、よくぞつくったものです。
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