ヘッドライト「眩しい」問題は解決する? ハイビーム推奨の動きが活発化する訳

なぜLEDは眩しく感じる?

 ハイビームは事故抑止に繋がるとはいえ、最近のLEDヘッドライトはロービームでもかなりの明るさを発揮します。

 なぜ従来主流となっていたハロゲンライトよりも眩しく感じるのでしょうか。

 ライト製品を扱うアフターパーツメーカーの担当者は次のように話します。

「LEDは従来のハロゲンと比べると白色の光となりますが、これは人によって眩しく感じる色味であるため、『眩しい』と感じる人が増えたのではないでしょうか。

 また、デイライトが義務付けされたことで、これまでヘッドライトとフォグランプ、ウインカーだけだった光源が増えたことにより、全部が点灯した際の眩しさは増す傾向にあります。

 さらには、LEDによりライト類のデザインの自由度が上がり、光源位置の範囲が広がったことも、余計に眩しさを感じるようになった要因だといえます」

最近では「デイライト」が義務化されたことで光源が増加。そのため、眩しい要因が増えたともいえる
最近では「デイライト」が義務化されたことで光源が増加。そのため、眩しい要因が増えたともいえる

 また、とある中古車販売店スタッフは次のように話します。

「ひと昔前であれば、パワーの弱い軽自動車やコンパクトカーは、フル乗員で坂道なんかを登っているとライトが弱くなるという現象が時々起こりました。ハロゲンライトへバッテリーからの出力が追い付かないためです。

 しかし、最近のLEDライトは電力消費が少ない『省エネ』ですから、クルマのパワーに関わらず十分な光量を放ちます。

 そのため、全体的に自動車のライトが明るくなったことで、とくに眩しいと感じるユーザーが増えたのではないでしょうか」

 LEDライトは、ハロゲンライトと比べておよそ30%から50%も消費電力が少ないとされています。

 パワーの無い小さなクルマでも十分な光を放つようになったことは、眩しいと感じるユーザーが増えたひとつの要因といえます。

 また、ハロゲンライトはオレンジ調の光でしたが、LEDは白調のものが多いとされます。

 光量だけでなく色という点でも、眩しいと感じるユーザーが増えたと考えられます。

※ ※ ※

 日頃の安全性を向上させる目的として年々進化や法改正がおこなわれています。

 一方で「眩しい」という声は常に挙がっていますが、ライトの問題は一時的に不快(眩しい)なものの、交通社会全体としては重要な役割を果たしているのです。

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Writer: Peacock Blue K.K.

東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。

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