「R32 スカイラインGT-R」のパーツを最新技術で再生産? メーカーの旧車サポート5選
近年、世界的に1980年代から1990年代に生産された高性能車が人気となっています。そうした「ネオクラシックカー」を維持するうえでネックとなるのが部品の供給状況ですが、各メーカーがサポートを開始。そこで、現在おこなわれているメーカーによる旧車サポートの事例を、5つピックアップして紹介します。
メーカーが旧車の維持をサポートしている?
2021年3月17日に、日産は女優の伊藤かずえさんの愛車である初代「シーマ」のレストアをおこなうと発表し、大いに話題となりました。
新車から30年乗り続けている伊藤さんのシーマがSNSで話題となったことを受けた、異例の事態といえますが、実は各メーカーはこうした旧車のサポートをすでにおこなっているのです。
近年、1980年代から1990年代に生産された高性能車の人気が世界的に高まっていますが、こうしたクルマを維持するうえでユーザーを悩ますのが部品の供給状況で、生産終了から数年後から「欠品」する部品が増加します。
一般的な消耗品は欠品するケースは少ないのですが、ボディパネルや内装部品、樹脂部品などは早期に欠品してしまうのが通例です。
修理可能なもの以外では旧車ユーザー同士で手持ちの部品を工面したり、社外品の活用や、なかには愛好家が集まって工場に部品の製造を依頼するケースもあります。
一方で、そうした状況を察知したメーカーも動き出しており、部品の再生産やレストアサービスを展開。
そこで、メーカーによる旧車サポートの事例を、5つピックアップして紹介します。
●ホンダ「NSXリフレッシュプラン」&部品再生産
1990年にホンダは、和製スーパーカーと呼ぶべき初代「NSX」を発売。280馬力(MT車)を発揮する新開発の3リッターV型6気筒DOHC VTECエンジンをリアミッドシップに搭載し、世界初のオールアルミ製モノコックシャシを採用するなど、エポックメイキングなスポーツカーとして、世界中で人気を獲得しました。
このNSX発売から3年後の1993年に、ホンダは「NSXリフレッシュプラン」を開始。あくまでもレストアではなく、NSXのパフォーマンスをリフレッシュによって維持するという目的でした。
NSXリフレッシュプランはNSXの生まれ故郷である栃木県塩谷郡高根沢で今も続いており、さまざまなメニューが用意され、ボディやエンジン、足まわりなど個別のリフレッシュが可能。
とくにアルミモノコックの修復や調整は一般の修理工場では難しいとされていますが、高根沢のファクトリーでは対応しています。
現在、NSXリフレッシュプランへの入庫は約12か月待ちとアナウンスされていますが、ホンダの歴史的なモデルである初代NSXオーナーには強い味方ではないでしょうか。
また、1991年から1996年まで生産された軽スポーツカーの「ビート」についても、数多くの愛好家がいることや現存数も多いという状況から、2017年に一部部品の再生産を開始。
再生産が決定した部品はホンダのホームページで随時アナウンスされ、続々と再生産部品の種類が増えています。
●トヨタ「GRヘリテージパーツプロジェクト」
トヨタがモータースポーツ活動から得られたノウハウを、市販車へフィードバックする目的で誕生したハイパフォーマンスカーブランドの「GR」では、16年ぶりに復活した「スープラ」や、ラリーマシンのベースにもなる「GRヤリス」が代表的な存在です。
一方で、2020年1月には旧型車の部品を再販する「GRヘリテージパーツプロジェクト」も開始されました。
まずは世界的に人気となっている「A70型/A80型スープラ」の部品を復刻し、プロペラシャフト、ドアハンドル、ヘッドライトユニット、ブレーキブースターなどの受注を開始しています。
そして、2020年7月にはトヨタ「2000GT」の生産終了から50年を機に部品の復刻をスタート。トランスミッションのギヤやオイルシール、ガスケット類、ファイナルギヤなどを当時の図面から新規で製作し、供給も始まりました。
さらに、ユーザーが復刻してほしい部品のリクエストも受け付けており、GRヘリテージパーツのホームページにリクエストフォームが用意されているなど、さらなる復刻部品や車種の拡大が期待されます。
●マツダ「NAロードスターレストアサービス」&部品再生産
1989年には発売されたユーノス「ロードスター」は、世界中でヒットしたことからオープンスポーツカー・ムーブメントを巻き起こした立役者です。
この初代ロードスターは1998年に生産を終了していますが今も人気が高く、数多くの愛好家が存在することから、マツダは2017年に「NAロードスターレストアサービス」を開始しました。
また、レストアサービスだけでなく、ハンドルやシフトノブ、フロアマット、ソフトトップ、そのほか補修用部品を復刻。
さらに、マツダとブリヂストンが共同で、初代ロードスター発売当時の純正タイヤ「SF-325」を復刻して販売するなど、これまでにない取り組みも始まりました。
レストアのメニューは全塗装や復刻したソフトトップへの張替えなどを含む基本メニューがあり、ほかに内装、エンジン、サスペンションといった個別のオプションメニューが設定されています。
基本メニューと全オプションがセットになった「フルレストア」も受け付けており、費用は494万2000円から(消費税込)とかなり高額ですが、ボディからパワートレイン、内装までがほぼ新車レベルまで蘇るといいます。
この取り組み以外にも、2019年12月には、量産車世界初のロータリーエンジン搭載車という歴史的なモデル「コスモスポーツ」のブレーキパーツがオーナーズクラブのリクエストによって復刻されるなど、旧車サポートが拡大中です。
ベンツもやってるだろ?いくらメーカーがレストアや部品だしても、それを維持する維持費=自動車税や重量税が高ければ意味がない=自動車文化が根付かないんだよ。
いくらメーカーがレストアや部品だしてもな。いくら紹介しても維持費がさがらないと、本当の自動車文化とはならない。
日本には金無いからな。税金を取る事しか考えていないんだからな。海外に金ばら撒いてなぁ。アホ政治家と官僚のクソ連中め。コイツらから何とかしないと。
そのアホを推したアホは誰なんかな?