日産車の謎 なぜ3月上旬に「集いの会」開催? 型式番号の意外な規則性とは
日産車の数字には意外な規則性が存在?
ところで、こうしてみると、日産車には10の位の数字が「3」となるクルマがとても多いことがわかります。これにはどのような理由があるのでしょうか。
日産の場合、排気量や車格によって「10の位」が決まるという規則があるようです。
公式に発表しているわけではないようですが、型式命名規則には以下のルールがあることがわかりました。
R34などの「34」という数字。この10の位は「3」になります。いくつか例をあげてみましょう。(型式番号は一例です)
●10の位が「1」
→小排気量の乗用車。「マーチ」(K10/K11/K12/K13/K14)、「ノート」(E11/E12/E13)など
●10の位が「2」
→小排気量の貨物車。「バネット(C20など)」、「キャラバン」(E20/E23/E24/E25/E26)など
●10の位が「3」
→中排気量の小型・中型乗用車。「セドリック/グロリア」(Y30/Y31/Y32/Y33/Y34)、「フェアレディZ」(Z31/Z32/Z33/Z34)など
●10の位が「4」
→中排気量の貨物や商用車。「アトラス」(H40/H41/H42/H43/H44)、「シビリアン」(W40/W41)など
●10の位が「5」
→大排気量の普通乗用車。「フーガ」(Y50/Y51)、「プレジデント」(JG50/PGF50)など
●10の位が「6」
→大排気量の普通商用車。「サファリ」や「パトロール」(Y60/Y61)など
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こうしてみればわかる通り、1980年代から1990年代以降(かつてはアルファベット3文字もあった)はアルファベット1文字か2文字+10の位の数字の組み合わせが、車両型式番号になっているケースがほとんどで、乗用車が奇数、貨物車が偶数です。
WC34(ステージア)など、アルファベットが2文字になっている車種もあります。これは、ステージアがC34ローレルのプラットフォームを使って設計されたステーションワゴンであり、WC34の「W」はワゴン(Wagon)を意味しています。
ところでミニバンの「セレナ」はどうでしょうか。セレナは日本を代表する5ナンバー(小型乗用車)サイズのミニバンです。
セレナの型式番号は10の位の数字が「2」で、貨物車を意味する数字です。これは、もともとセレナが小型貨物車のバネットセレナに由来していることを意味しています。
貨物車から生まれた乗用車なので、型式番号には現在も「C27」のように10の位が2になっているのです。
なお、命名規則に当てはまらない例外もいくつかあります。電気自動車「リーフ」の型式番号はZE0型とZE1型となり、ZEとはZero・Emissionを意味しています。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。
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