トヨタ「次期型ランクル」は「究極の四駆たれ!」 ランクルファンが求める理想像とは
2021年の中頃に登場するのではないかといわれているトヨタの次期型「ランドクルーザー」。現行モデルだった200系は同年3月末で生産終了となることが判明し、ユーザーからは次期型へ関心が集まっています。では、従来の四駆ファンやランクルファンが求める理想像とは、どのようなものなのでしょうか。
次期型ランクルに求める理想像とは
トヨタ「ランドクルーザー(200系)」が2021年3月いっぱいで生産終了となり、いよいよ次期型ランドクルーザーのデビューが迫ってきました。
漏れ聞こえてくる次期ランドクルーザーの情報をまとめると、200系よりもさらにラグジュアリーでハイテクなSUVへと変貌するようです。
とはいえ、そこはランドクルーザーという大名跡。ライバルであるランドローバー「レンジローバー」やメルセデス・ベンツ「Gクラス」とは異なり、あくまでもラダーフレーム構造という伝統は捨てないようです。
堅牢性や悪路走破性はさらに向上させながらも、3.5リッターガソリンターボエンジン、ハイブリッドシステム、新ディーゼルターボエンジンといった新ユニットを搭載するという説が有力。
とくに、従来は高級グレードに搭載されたV型8気筒エンジンが環境性能面から廃止され、トップグレードにハイブリッドユニットが搭載されるのは、ランドクルーザー70年の歴史のなかで、もっとも大きなトピックといえるのではないでしょうか。
また、北米市場においてランドクルーザーを廃し、レクサス「LX」に一本化するという情報は、コアなランクルファンには驚きだといえます。
というのも、今でこそトヨタは世界的な市場を持つ大メーカーですが、昭和30年代当時は、まだ北米市場に進出したばかり。
満を持して投入した「クラウン」が陽の目を見ず、結果的にアメリカ進出を成功させたのはランドクルーザー40系でした。今でも、多くの愛好家がいるアメリカで、ランドクルーザーブランドを廃するのは、やはり時代の流れなのでしょう。
その姿があまり見えてこない次期型ランドクルーザー。3.5リッターV型6気筒ターボや3.3リッターディーゼルターボエンジンの登場で、燃費性能が向上することが期待されますが、不安もいくつかあります。その筆頭といえるのが、前述したハイブリッドシステムの搭載です。
トヨタですので、もちろん抜かりはないのでしょうが、ランドクルーザーはほかのクルマが走破不能な場所でも走行するという命題で開発されているモデルです。
電子デバイスが多くなるハイブリッドで、果たして十分な耐久性・信頼性が確保できるのかという疑問が湧き上がります。
これまでのフラッグシップモデルである60系、80系、100系では、“20万kmまではランドクルーザーの慣らし”といわれてきました。
昨今のハイブリッドの駆動用電池は10万km以上持つといわれていますが、それは舗装路のみを走るハイブリッドの話。
ときとして激しいオフロードを走らなければならないランドクルーザーにおいて、どんな対策が取られているのか。
ハイブリッドシステムにトラブルが起きたときに、果たしてトヨタが標榜する「絶対に生きて帰ってくるクルマ」であるのか。興味は尽きません。
さらにハイブリッドシステムとサブトランスファーとの組み合わせ、相性も気になるところです。
四輪が激しくストロークし、大きな駆動力を必要とするようなオフロードでは、パワートレーンに大きな負担がかかります。
トラクションの確保については、おそらくより進化した電子デバイスで解決しているはずですが、信頼性という点では不安が残ります。
電子デバイス、ランドクルーザーでいうところの「オールテレインセレクト」は、さらに熟成・進化させていることでしょう。
インターフェイスはインパネ中央のマルチディスプレイに集約され、駆動トルクの配分や車体周囲の映像などが提供されるのに加えて、路面に合わせた4WDシステムのチョイスはすべてタッチパネルによっておこなわれると思われます。
ランドローバー「ディフェンダー」が、最先端の4WDインターフェイスで登場しましたが、それよりもさらに我々を驚かせる機能があるのではないかと楽しみです。
車内のスペースユーティリティも気になる所です。ボディサイズは、オフロード走行での取り回しを考えたら、200系のサイズが限界かと思われます。
さすがに、レンジローバーのようなリムジン仕様はないでしょう。従来のサードシートは、エマージェンシー用とかチャイルド用などといわれてきましたが、果たしてシートの着座姿勢がどのように改善されているかが気になるところです。
次期型では操安性の向上を狙ったホイールベースの拡大もあり得ますので、サードシートの居住性が変わってくる可能性が大です。
80が出たときは「丸くなった。」と言ったモノですが・・・