2022年に登場予定のEVワーゲンバス VW「ID.BUZZ」 レベル4の自動運転開発開始
独フォルクスワーゲン商用車部門(VWCV)は2021年2月26日、2022年に世界初公開される予定の電気自動車ワーゲンバス「ID.BUZZ」を用いて、自動運転の開発と実装を進めていると発表した。
VWグループで初の自動運転レベル4対応車になる「ID.BUZZ」
独フォルクスワーゲン商用車部門(VWCV)は2021年2月26日、2022年に世界初公開される予定の電気自動車ワーゲンバス「ID.BUZZ」を用いて、自動運転の開発と実装を進めていると発表した。
VWCVの自動運転の責任者、クリスチャン・センガー氏は「2021年の今年、はじめてドイツ国内において公道試験を実施します。このトライアルでは、ID.BUZZを用いてアルゴAIによるレベル4の自動運転システムを試すことになります。その目的は、VWの子会社MOIAが現在提供している、乗り合いサービス専用の大型ワゴンEVと同じレベルの居住性と乗り味を開発することです」とコメントする。
また「この10年以内に、顧客は選ばれた都市で自動運転により目的地まで連れて行ってもらえるようになるでしょう」と語った。
アルゴAIとは、自動運転のためのソフトウェア・プラットフォームに特化した企業で、VWは2019年、米フォードとともに出資した。この際、VWは10億米ドル(日本円で約1060億円)の初期投資に加え、子会社の自動運転開発部門「AID(Autonomous Intelligent Driving)」もアルゴAIに統合している。
今回、自動運転研究の予算がVWCVの監査委員会で承認されたことで、自動運転モビリティの未来に向けて重要な一歩を踏み出したという。
VWCVは完全自律走行システムの開発と都市部での商用利用を担当し、ロボタクシーやバンなどの特別目的車(SPV)を開発・製造していく予定だ。現在は、アルゴAIのセルフドライビングシステム(SDS)が使用される車両を開発しており、この車両はフルEVであるID.BUZZをベースにしている。
このId.BUZZは、VWのアイコンモデルである「Bulli(ワーゲンバス)」を電動化するだけでなく、SDSを搭載した画期的な自律走行車へと生まれ変わらせるために、すでに開発はフルスピードで進んでいる。
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ID.BUZZは、2017年1月の北米国際自動車ショー(NAIAS)でコンセプトモデルが世界初公開されたフルEVで、市販は2022年を予定している。
コンセプトモデルは、48kWhから111kWh容量のバッテリーを搭載し、最大で342マイル(約550km)の航続距離を誇る。また電気モーターは最大374psを発揮し、0-100km/h加速は5.0秒、最高160km/h(リミッター作動)のパフォーマンスを実現する。
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