デザインを全否定しちゃった? マイナーチェンジで大きく変わった車5選
クルマがモデルライフを終えて一新されるのがフルモデルチェンジですが、モデルライフの途中にテコ入れされるのがマイナーチェンジです。しかし、マイナーチェンジにもかかわらず、大きくデザインが変更されたモデルが存在。そこで、マイナーチェンジで別モノになったクルマを、5車種ピックアップして紹介します。
マイナーチェンジでデザインが“丸くなった”印象のクルマを振り返る
新型車が発売され、数年経つとフルモデルチェンジをおこなうか、廃止となるか選択が迫られます。一方で、モデルライフの途中で販売台数の落ち込みや、法規対応などで改良がおこなわれるのがマイナーチェンジです。
一般的にフルモデルチェンジでは、内外装のデザインやメカニズムが一新されることが多いのですが、マイナーチェンジでも、大きく手が入れられるケースも存在。
そこで、マイナーチェンジで角が丸くなった普通のデザインに変更されたクルマを、5車種ピックアップして紹介します。
●ホンダ「インテグラ」
ホンダ「インテグラ」は、「シビック」と「アコード」の間を埋めるモデルとして登場した「クイント」がフルモデルチェンジした際に、「クイントインテグラ」という車名に変更され、さらに1989年に発売された2代目からは単独のインテグラという車名となったモデルです。
特徴的な横長ヘッドランプのフロントフェイスに3ドアクーペと4ドアハードトップがラインナップされ、1.6リッターで160馬力を発揮するVTECエンジンを初めて搭載したほか、手ごろなサイズ感とスタイリッシュなデザインが受け、人気を博しました。
1993年に登場した3代目では、フロントグリルレスで丸形4灯プロジェクターヘッドライトと、当時としては斬新なフロントフェイスが採用されました。
しかし、そのフロントフェイスは北米では好評であったものの日本では不評で、1995年のマイナーチェンジでは、一部グレード除き、横長でシャープな印象のヘッドライトに変更され、フロントフェイスを一新。
前期型のデザインは斬新だったものの、結果としてはユーザーにはオーソドックスな横長ヘッドライトの方が受け入れられたようです。
●三菱「ミラージュディンゴ」
三菱「ミラージュディンゴ」は、1999年に登場した5ドアハッチバックのコンパクトワゴンです。
7人乗りの派生モデル「ディオン」では、比較的オーソドックスなフロントフェイスが与えられましたがミラージュディンゴには当時珍しいタテ型のヘッドライトが採用されました。
このデザインは、かなりインパクトがあったもののユーザーの評価は厳しく、2001年のマイナーチェンジでは、一部を除いて一般的な横バーのグリルにヨコ型のヘッドライトに改められました。
しかし、残念ながらこの大幅なマイナーチェンジをおこなったにもかかわらず、販売台数は大きく伸びませんでした。
あまりにも普通のフロントフェイスになってしまったため、新鮮味が失われて魅力が低減してしまったことに加え、当時、三菱自動車のリコール隠し問題が発生した影響もありイメージダウンも顕著でした。
そのため、ミラージュディンゴは2002年に販売が終了し、非常に短命なモデルとなってしまいました。
●スバル「インプレッサ」
スバル「インプレッサ」は「レガシィ」が上級移行した穴を埋めるモデルとして、1992年に発売されました。
セダンに加えスポーツワゴン、後にクーペがラインナップされ、ハイパワーな水平対向ターボエンジンと、「AWD」が採用されたイメージリーダーの「WRX」が設定されるなど、スバルファンをひきつけました。
セダンとスポーツワゴンの2本立てとなった2代目は、初代のコンセプトを引き継いだものの、ヘッドランプはプロジェクターを内包した斬新な丸型が採用されました。
しかし、デザインのインパクトはあったもののユーザーの評価は別れ、2002年のマイナーチェンジでは流行を取り入れた「涙目」と呼ばれる形状のヘッドライトに変わりました。
さらに2005年のマイナーチェンジでは、「スプレッドウィングスグリル」と呼ばれるスバル車共通のイメージを反映したフロントグリルのデザインが採用され、それにあわせて「鷹目」と呼ばれるつり目のヘッドライトに変更。
マイナーチェンジで2度もフロントフェイスが大きく変わるというのは、非常に珍しいケースですが、かなり混迷していたともいえます。
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