軽王者「N-BOX」にどう挑む? 永遠のライバル ダイハツ「タント」の強みとは?
軽ナンバー1のホンダ「N-BOX」とダイハツ「タント」は、背の高い軽自動車としてライバル争いを繰り広げています。両車の違いはどのようなところにあるのでしょうか。詳しく比較してみます。
永遠のライバル「N-BOX」vs「タント」
ここ最近、軽自動車の商品力が向上し、それにともない新車販売の約4割を占めるまでに市場が拡大していますが、なかでも全高1700mmという高い車高にスライドドアを備えた軽スーパーハイトワゴンが売れ筋となっています。
とくにホンダ「N-BOX」は2020年(1月から12月)に19万5984台を販売。登録車を含めた新車販売日本一を4年連続で達成するなど、多くのユーザーに選ばれています。
その一方で、このジャンルを切り開いたダイハツ「タント」は、同期間に12万9680台を販売。
2019年11月にはタントがN-BOXの販売を上回って軽ランキング1位に躍り出たこともありましたが、現在では2位のスズキ「スペーシア」に次ぐ3位となっています。
ライバル争いを繰り広げつつ、月間1万台以上をコンスタントに販売しているN-BOXとタントですが、両車にはどのような違いがあるのか比較してみます。
現行モデルのN-BOXは、2017年に登場した2代目で、2020年12月にマイナーチェンジを受けています。
対するタントは2019年にフルモデルチェンジした4代目で、ダイハツの新世代のクルマづくり「DNGA(ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャ)」を採用した第1弾として発売されました。
軽自動車のなかでも広々とした室内空間を持つ両車ですが、全長3395mm×全幅1475mmというサイズは同一です。
全高はN-BOXが1790mm(4WDは1815mm)、タントが1755mm(4WDは1775mm)と、N-BOXのほうが35mm背が高くなっています。
室内の広さは、N-BOXが室内長2240mm×室内幅1350mm×室内高1400mm、タントが室内長2060-2180mm×室内幅1350mm×室内高1370mmと、室内長・室内高はN-BOXが上回っており、その分大きな空間を確保しているといえそうです。
サイズに規制がある軽自動車ですが、両車は室内空間の効率を高めるためにさまざまな工夫を取り入れています。
N-BOXはベンチシート仕様に加え、助手席が前後に動くスーパースライドシート仕様を用意され、運転席から後席へ移動することもできます。
さらに、後席にチップアップ&ダイブダウン機構付スライドリアシートを装備するなど、多彩なシートアレンジを可能としているところも特徴です。
また、スロープ仕様として車両後部からスロープを引き出せるタイプも用意され、車イスや趣味で使う荷物を載せ降ろしを楽にできるモデルも設定されました。
タントの最大の特徴は、助手席ドアとスライドドアにピラーを内蔵した「ミラクルオープンドア」です。大開口を実現したことにより、子供や高齢者でも乗り降りしやすく、大きな荷物なども楽に載せられる機構を備えました。
さらに、助手席380mm、運転席540mmのロングスライド機能を設定することによって、車内の移動や後席の子供の世話もしやすくなっています。
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室内が広いことから子育てファミリーに人気が高い軽スーパーハイトワゴンですが、高齢者が乗り降りすることも考慮して開発がおこなわれています。
とくにタントは、幅広い世代のユーザーの声を聞いたり、専門家と高齢者の乗降動作分析や満足度調査をおこなって、多くの人にとって使いやすいクルマを目指しました。
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