実用的で速いマルチな才能の車とは? 年代別ホットハッチ3選
今も受け継がれているフレンチホットハッチ
●ルノー「クリオ ウイリアムズ」
フランスを代表する自動車メーカーであるルノーも、古くからコンパクトカーを主力商品としてきました。なかでも「5(サンク)」は欧州のみならず日本でも人気があったモデルです。
この5の後継車として1990年にデビューしたのが初代「クリオ」で、日本では登録商標の関係から「ルーテシア」の名で現在も販売されています。
クリオは3ドアと5ドアハッチバックをラインナップし、張りのある外装パネルを採用したスタイリッシュなフォルムが高く評価されました。
エンジンのバリエーションは多く、ベーシックな1.1リッターガソリンから1.9リッターディーゼルまで、多岐にわたります。
そして、1993年にはラリー出場用のホモロゲーションモデルとして「クリオ ウイリアムズ」を台数限定で発売。当時、ルノーがエンジンを供給し、F1で常勝を誇っていたウイリアムズの名を冠して、イメージアップにつなげたといいます。
エンジンは150馬力を発揮する2リッター直列4気筒を搭載し、最高速度は215km/hを達成。
ベースとなった「16S」との違いはエンジン以外にトレッドの拡大や、専用チューニングされたサスペンション、ギアレシオの異なるトランスミッションなどで、外観は大きく変わっていませんが、ブルーのボディにゴールドのスピードライン製ホイール、そして「ウイリアムズ」のエンブレムによって、スポーティに演出されています。
クリオ ウイリアムズは、日本では正規輸入されませんでしたが、当時のプジョー「205GTi」などフレンチホットハッチは人気が高かったことから、複数が並行輸入のかたちで上陸しています。
※ ※ ※
近年はホットハッチという呼び名は古臭い印象があるのか、耳にすることはほとんどなくなってしまいました。実際に2000年代以降は国産ラインナップから減少してしまったことも、大きく影響したのかもしれません。
しかし、国産ホットハッチは消滅したわけではなく、スズキ「スイフトスポーツ」や日産「マーチ NISMO S」、トヨタ「GRヤリス」など、まだまだ健在です。
もともとはベーシックなコンパクトカーをベースにしていることから実用性が高く、それでいてドライビングプレジャーも優れているモデルですから、ある意味優等生なクルマといえるでしょう。
ワンダーシビック25iはグロス100馬力ですね。
バラードスポーツ CR-X 1.5iは110馬力。
このたびはご指摘をいただき、誠にありがとうございます。
一部修正いたしました。