超ド級「GT-Rロードスター」がガチで目立つ! カスタムカーがなぜレンタカーに?
カスタム業界には市販を目的としたモデル以外にショーカーと呼ばれる展示がメインのモデルが存在します。そうしたなかで、自動車専門学校のNATSでは、学生が作り上げたカスタムカーをレンタカーとして貸出をおこなっているといいます。
世界に1台のR35ロードスターがなぜレンタカーに?
毎年さまざまなカスタムカーやチューニングカーが展示される「東京オートサロン」。なかでも、千葉県にある日本自動車大学校(NATS)は毎回学生たちが作り上げるカスタムカーが話題となっています。
そんなカスタムカーが実際にナンバーを取得して、公道走行可能なレンタカーとして貸し出されているようです。
自動車専門学校が制作したカスタムカーなどは、従来1度展示された後に活用されることは少ないといいます。
しかし、NATSでは東京オートサロン2020にて展示した「NATS R35 Road Star」(以下、R35ロードスター)をレンタカーとして貸し出しているといいます。
では、世界に1台しかないR35ロードスターとはどのようなモデルなのでしょうか。
R35ロードスターのベースとなるのは、2004年式の日産「フェアレディZ ロードスター(Z33型)」です。
しかし、見た目上は日産「GT-R(R35型)」(R35GT-R)にそっくりですが、これは、トップシークレット製のエアロパーツとトラスト製のワイドフェンダーをZ33に上手く装着することで仕立てたといいます。
ヘッドライトやテールランプはクリスタルアイ製のGT-R用パーツを装着など、360度どこから見てもR35GT-Rです。
また、ボディカラーは映画「ワイルドスピード2」に登場する日産「スカイラインGT-R(BNR34型)」に似せたライトパープルマイカメタリックを採用しています。
足元には、KUHL製19インチアルミホイールにトーヨータイヤ製「プロクセス R888R」を装着。また、AirForce製のエアサスペンション(走行車高復帰機能付き)が採用され、停車時にはタバコの箱が入らないほどの車高短も可能です。
内装では、ダッシュボード、センターコンソール、ドアパネルなどあらゆる部分をブルーに統一。とくにダッシュボードにはエアブラシ塗装が施されワイルドスピードの世界観のようなデザインを採用。
ステアリングはMOMO製、シートはBRIDE製を装着しているほか、ヘッドレスト部分には「Zマーク」が付いたウインドウがZ33の面影として残っています。
なお、エンジンルームにはベースとなるZ33の3.5リッターV型6気筒エンジン(最高出力280馬力)を搭載。
また、排気系ではアミューズ製マフラーが心地よいエキゾーストサウンドを奏でています。
R35ロードスターを制作した背景について、NATSの学生は次のように話します。
「海外にある『スーパーカーのオープンモデル』を、国産スーパーカーでも再現したいと思い、本来は実在しないR35型GT-Rのオープンモデルを制作しようと考えました。
GT-Rの外装とフェアレディZの骨格や内装を合わせる作業は苦労しました。また、塗装のマスキングも、かなり大変だったポイントです。
ボンネットはカーボンボンネットを採用していることも特徴のひとつです。内装の塗装や、搭載したオーディオにもこだわりました」
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カスタムカーのレンタカーについて、NATSの担当者は次のように説明しています。
「学生達が1年間掛けて作り上げたカスタムカーは基本的にナンバー取得を前提にしています。そのため、製作車両の出来栄えが良ければこのGT-Rのようにレンタカーとしての活用が出来るので、卒業生なども想い出としてレンタルすることもあり好評です」
なお、R35ロードスターのレンタル料金は6時間で1万7000円から設定されており、誰もが二度見する超ド級のカスタムカーに乗れるチャンスかもしれません。
Z33を改造してGT-R風にしたのだから、”R35ロードスター”で金を儲けるのはほぼほぼ詐欺になるのでは?