2個もターボがあるなんてステキ! 往年の国産ツインターボ車5選
出力とレスポンスを両立した「シーケンシャル・ツインターボ」の2台
●スバル「レガシィ」
ツインターボには大きく分けて2種類が存在し、前出のRB26DETT型のように常にふたつのターボチャージャーで過給するタイプと、低回転域ではひとつのターボチャージャーで過給し、高回転域ではふたつのターボチャージャーで過給する「シーケンシャル・ツインターボ」と呼ばれるタイプがあります。
このシーケンシャル・ツインターボを搭載したモデルが、1993年に登場した2代目スバル「レガシィ」です。
トップグレードには初代から継承した「EJ20型」水平対向4気筒DOHCエンジンをベースに、ふたつのターボチャージャーが搭載され、水冷式から空冷式にあらためられたインタークーラーを装着し、最高出力は250馬力を発揮。
なお、スバルではこのエンジンを「2ステージツインターボ」と呼称していました。
さらに、1996年のマイナーチェンジでは、セダンの「RS」グレード5速MT車が、2リッターエンジンでは日本初となる280馬力に到達。
ほかにもビルシュタイン製倒立式ダンパー、17インチタイヤなどが装着されるなど、280馬力の出力を受け止めるにふさわしい足まわりにアップデートされています。
●マツダ「RX-7」
マツダの現行モデルでは「CXシリーズ」に代表されるSUVが主力車種となっていますが、かつてはライトウエイトスポーツの「ロードスター」と並び、ハイパフォーマンスカーの「RX-7」が存在しました。
RX-7は「サバンナ」から続くロータリーエンジンのスポーツモデルで、最終モデルの「FD3S型」は1991年に発売。
ハイパワーなロータリーターボエンジンを搭載したピュアスポーツカーとして開発されたモデルで、曲面を組み合わせた美しいフォルムのボディが特徴です。
エンジンは654cc×2ローターのシーケンシャルツインターボが搭載され、仕組みはレガシィと同じく、低回転域でシングル、高回転域でツインと、ターボチャージャーの作動が制御されました。
発売当初は最高出力255馬力を発揮しましたが、段階的にパワーアップが図られた結果、1999年には280馬力に到達。
その後、排出ガス規制の対応が困難ということから、2003年に生産を終了してしまいましたが、ロータリーターボエンジンを搭載した最後のスポーツカーということとから、現在も国内外で高い人気を誇っています。
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いまでも高性能車ではツインターボを採用したモデルが存在し、国産乗用車では日産「GT-R」やスカイライン、海外モデルではメルセデス・ベンツやポルシェなどがラインナップしています。
さらに、かつてBMWでは直列6気筒ディーゼルエンジンに3つのターボチャージャーを搭載したトリプルターボ、現行モデルのブガッティ「シロン」では、W16気筒エンジンで4つのターボチャージャーを搭載したクワッドターボもあります。
確かに、ターボチャージャーの数を増やせば、より自然なフィーリングで高出力化は可能ですが、コストやスペース、整備性の問題もあり、やはりツインターボまでが一般的です。
また、近年はシングルターボでも吸気管長の短縮や、エンジンの制御技術の向上で、ターボラグをほとんど感じさせないレベルまでレスポンスが向上しています。
タイムラグを克復すべくシングルターボで参戦したのがY30セドグロ後期のジェットターボ、流入口を可変制御することで底回転では流入口を狭く空気の流れを速めてタービンを回す仕組みで、風車を口を狭めて吹く理屈の応用です。
同期にクラウンには1G系のツインターボ以外にスーパーチャーヂャーがありましたが評論家の徳大寺さんはセドグロのジェットターボを絶賛してました。