なにを示してる? クルマのメーター表示 「リストラ」された悲運の計器とは
クルマのメーターをみると、さまざまな計器類が並んでいます。なかには直感的に表示内容がわからない計器もあるというのですが、それぞれどのような情報を表示しているのでしょうか。
給油口の左右がわからないときはメーターをチェック
クルマを運転するとき、速度を確認するスピードメーターは欠かすことのできない装備ですが、メーターにはほかにもさまざまな種類が存在しています。
ぱっと見てすぐに機能を理解できるものもあれば、知らなければ見過ごしてしまうものもありますが、それぞれどのような情報を表示しているのでしょうか。
クルマのメーターにまつわる規定に関しては道路運送車両法第41条17号にあり、「速度計、走行距離計その他の計器」が「国土交通省令で定める保安上又は公害防止その他の環境保全上の技術基準に適合するものでなければ、運行の用に供してはならない。」とされています。
スピードメーターのほかに装備されている計器をみると、ウインカーの作動状況を示す方向指示器、エンジン回転数を表示するタコメーター、燃料の残量を示す燃料計、エンジン冷却水の温度を示す水温計、ヘッドライトやシフトポジションの表示、そして各種警告灯が並んでいます。
車種によってはタコメーターが省略されたり、水温計の機能を警告灯(高水温警告灯)に集約させたりする車種も珍しくありません。
ちなみに、燃料計の横の三角表示は給油口が左右どちらかにあるかを示しているので、初めて乗るクルマの場合は事前にチェックすると便利です。
また、メーターのなかには距離を示すオドメーターとトリップメーターも存在。オドメーターは前出の道路運送車両法第41条17号の「走行距離計」にあたる装備です。
それではここでクイズです。
オドメーターとトリップメーターの説明として、不適切なものはどれでしょうか。
【1】トリップメーターはいつでもリセットできる
【2】トリップメーターはエンジンをかけてからの走行距離を示す
【3】オドメーターはそのクルマが生産されてからの走行距離を示す
【4】オドメーターは走行距離積算計とも呼ばれている
※ ※ ※
正解は【2】の「トリップメーターはどの車もエンジンをかけてからの走行距離を示す」です。
トリップメーターは区間距離の積算計で、クルマのエンジンを停止してもリセットされず、手動でリセットボタンを操作することでリセットされます。
一方オドメーターはそのクルマの総走行距離を示す積算計で、メーター交換などをしなければ距離が減ることはありません。
車種によっては、オドメーターとトリップメーターを同時に表示させず、切り替えボタンで対応している事例もあります。
ちなみにバックした走行距離の扱いについてホンダに聞いたところ、1960年代ごろまではバックで距離数を戻すこともできたといわれているものの、現在のクルマでは「バックも走行距離にカウントされます。無カウントではありません」(ホンダ)とのことです。
※クイズの出典元:くるまマイスター検定
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リストラされた計器どれだよ