いまや5000万円!! 「BB」や「カウンタック」より高額な「ディノ246GT」とは?
歴代フェラーリのモデルのなかでも、異彩を放っているのが「ディノ」だ。本来的にはフェラーリのセカンドライン的な存在だった「ディノ」だが、昨今は「206/246」の市場価値が高騰している。どうして人気が高いのか、ディノの開発ストーリーを紹介する。
元祖ピッコロフェラーリ!
まだV型12気筒エンジンがフェラーリの象徴であった時代、ピニンファリーナに入社したばかりのレオナルド・フィオラバンティの勧めで、コンパクトなV型6気筒エンジンをリアミッドに搭載するモデルを開発しようとしたのはエンツォ・フェラーリであり、それが後の「ディノ」シリーズの始まりだった。
●1974 フェラーリ「ディノ246GTS」
1967年のトリノ・ショーに出品されたディノのプロトタイプは、それ以前に発表されていたプロトタイプとは構造的に大きな変更がなされていた。
この時すでにフェラーリは、ディノのプロダクション化を宣言していたのだが、それまでプロトタイプで使用してきたV型6気筒エンジンをリアミッドに縦置きで搭載するには、さまざまな問題があることを感じていたためだ。
量産化のためには、同時に開発されていた高回転型V型6気筒エンジンをより扱いやすく、さらに小型化することが求められていたのである。
こうした問題に対して、フェラーリはエンジン自体の小型化ではなく、パワーユニットのレイアウトを見直して横置きにすることで、問題を解決するにいたった。
1968年後半にはさらに4台のプロトタイプが完成し、続いて生産型の「206GT」がマラネロの本社工場からラインオフされる。車名のディノが、エンツォの子息であるアルフレード・ディノ・フェラーリに由来することは良く知られている。若くして他界した彼は、それ以前にヴィットリオ・ヤーノなどとともに、V型6気筒エンジンの設計に携わってもいた。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。