スバルの米国法人は、2025年4月に開催されたニューヨーク国際オートショーにて、全面刷新された2026年モデルの「アウトバック」を発表しました。

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　初代の登場から30周年を迎えるタイミングで投入される7代目は、エクステリアからインテリア、パワートレイン、安全装備に至るまで大幅な改良が施されています。

　7代目アウトバックは、従来型の実用性を受け継ぎながら、よりタフで現代的なスタイルを強調したエクステリアを採用。より直立したフロントフェイスと縦配置のヘッドライト、大型グリル、傷に強いテクスチャード加工のフロントバンパーなどが特徴で、悪路走行にも配慮されたデザインとなっています。

　サイドビューもよりボクシーなシルエットに変化し、高められたルーフラインがゆとりある居住空間と荷室を生み出しています。

　リアセクションでは、新たなリアライトシグネチャーや傾斜を強めたリアガラスが採用され、積載性と視認性が向上。リアバンパー下部にはエンボス処理のSUBARUロゴが施され、ヒッチ装着時には容易に取り外すことも可能です。

　2026年モデルのグレード構成は、「プレミアム」「リミテッド」「ツーリング」に加え、2.4リッターターボエンジンを搭載する「リミテッドXT」「ツーリングXT」、そして悪路対応に特化した「ウィルダネス」の6グレードが用意されます。

　荷室容量は34.6立方フィート（約980リットル）で、先代比＋2立方フィートの拡大。開口部も拡大されたことで積載性が向上し、最大43.3インチ（約110cm）の荷室幅を確保しています。

　6ポンドまで対応するユーティリティフックや洗える素材の多機能カーゴカバーも備え、ペットやアウトドア用品にも柔軟に対応します。

　後席・前席の頭上空間も広げられ、シートフレームをボディに直接固定した“ローファティーグ構造（振動を軽減する構造）”により、振動の少ない快適な乗り心地が追求されています。

　足元には、アウトバックとして初めて19インチホイールが一部グレードに設定され、存在感を高めています。悪路走行を重視したウィルダネスでは、引き続き17インチホイールとオールテレーンタイヤが標準装備されます。

　インテリアでは、12.1インチの高解像度インフォテインメントディスプレイと12.3インチのフルデジタルメータークラスターを全車に標準装備。クラウド対応の音声認識やApple CarPlay／Android Autoのワイヤレス接続、クラウド×オンボードのハイブリッドナビゲーションなど、先進的なインターフェースが用意されます。操作性の高い物理スイッチ式エアコン操作パネルも採用され、寒冷地などでも直感的な操作が可能です。

　最新のアイサイトは、3眼カメラに加え広角モノカメラと新設レーダーを組み合わせ、緊急停止支援や車線変更支援、高速道路でのハンズフリー走行（最大時速約137km／h）などを実現。ドライバーの無反応時には安全に路肩へ退避し、ハザード点灯と同時に緊急通報とドアの自動解錠も行われるなど、業界最先端の機能が盛り込まれています。

　パワートレインは2種類を設定。標準モデルは最高出力180HP・最大トルク178lb・ftを発生する2.5リッター自然吸気ボクサーエンジン、XT系およびウィルダネスには260HP・277lb・ftの2.4リッターターボエンジンを搭載。いずれも8速マニュアルモード付きCVTとシンメトリカルAWDが組み合わされます。

　シンメトリカルAWDには操舵角連動制御が新たに加わり、コーナリング時の安定性が向上。センターデフのロックアップ応答も高速化され、滑りやすい路面でもトラクション性能が大きく高められています。X-MODEもステアリングスイッチで操作可能となり、より直感的なオフロード制御が実現されています。

　アウトバックは、米国市場で累計300万台以上を販売してきたスバルの主力モデルであり、アウトドアライフスタイルの象徴として独自のブランドイメージを築いています。

　2026年モデルは、スバルの原点である“実用性”と“冒険心”をさらに磨き上げた一台に仕上がっています。

　新型アウトバックは2025年末より全米で発売予定であり、価格に関する詳細は今後発表される見通しです。

　なお日本市場では、2025年3月をもってアウトバック（レガシィ アウトバック）の販売が終了しています（現在は在庫販売）。より魅力が増した新型アウトバックの発表は、日本市場での販売復活の声をさらに高めるきっかけになりそうです。