EV購入のハードルは下がった? ホンダ・マツダが取り組む推進施策とは
相次いで乗用EVが市販化されていますが、購入時のハードルを下げる施策にはどのようなものが実施されているのでしょうか。
国産メーカーでも乗用EVのラインナップが少しずつ増えてきていますが、一方で「EVはまだ身近じゃない」という人も少なからず存在します。
今後、乗用EVが普及するにはどのような施策が必要なのでしょうか。
昨今の国産EVでは、三菱が2009年に「i-MiEV」を法人向けに販売開始し、翌2010年に一般向けに販売。同年には日産「リーフ」も一般向けに登場しました。
その後、商用EVの新規車種は登場していましたが、一般向けとなる乗用EVの新規車種は2020年10月30日にホンダが発売した「ホンダe」まで間が空きます。
ホンダeは、発売に先立って同年8月から一部のホンダ販売店で実施しているカーシェアサービス「EveryGo」にて貸出を開始するなど、EVに慣れていないユーザーに向けての体感機会を増やしました。
また、2021年1月28日にはマツダ初となる量産EV「MX-30 MV MODEL」を発売していますが、よりEVの購入ハードルを下げるためにマツダでは従来のガソリン車などと同等の残価率を設定したといいます。
最近の新車購入時に耳にする機会の増えた「残価設定ローン」とは、クルマを買い換える際に残っている下取り価格(残価率)を購入時に設定しておくことで、その価格を引いた残価に対してローンを組んで支払う方法です。
人気モデルのほうが残価率は高い傾向にありますが、EVの場合バッテリーが消耗していくことで売却時の価格が下がりやすい傾向だといいます。
しかし、マツダでは前述のとおり従来のマツダ車(ガソリン/ディーゼル)と同等の3年で55%の高い残価率を設定することで、EVの購入面のサポートをおこなうとしています。
マツダは、MX-30EVの購入について次のように説明しています。
「お客さまにEVを選択肢のひとつとして検討いただけるように、従来のエンジン車同等の残価率を設定しました。
購入前の不安を和らげるために、EV生活が体感出来る『1DAYモニター試乗』や『EV専用ダイヤル』を設定することで、EVの購入をサポートします。
また、2021年1月28日時点で全国のマツダ店舗には普通充電器を104店舗に設置完了しています。
全店舗の約80%にあたる717店舗でEV MODELの取り扱いをおこなう予定で、引き続きインフラの整備を増強していきます」
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また、現在EVを購入する場合には経産省や環境省、都道府県、市区町村などさまざまな補助金が存在します。
例えば、2020年度に東京都で購入した場合では、経産省から「クリーンエネルギー自動車導入事業費補助金」が16万2000円、東京都から「電気自動車等の普及促進事業」が30万円の合計46万2000円が補助金として車両本体価格から引かれます。
このように、国や自動車メーカーがさまざまな施策をおこなうことで、EVの普及推進を図っていますが、補助金があっても従来のガソリン車/ディーゼル車に比べての購入費用は割高です。
さらには、1回の充電時間や大雪時などの災害時充電問題など問題は山積みとなり、これらの課題がどのように解決するのかが課題となっています。
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