中国系初の1400馬力ハイパーカー生産決定! 1億6000万円超えの「紅旗・S9」はどんなモデル?
紅旗Sシリーズのデザインを担当するのは、あの超有名デザイナー?
市販版のS9をはじめ、今後発表されていく紅旗Sシリーズのデザインを担当するのは、イタリア出身の世界的カーデザイナーとなるワルター・デ・シルヴァ氏です。
日本にも多くのファンを持つデ・シルヴァ氏は1972年からフィアットをはじめ、アルファロメオ、フォルクスワーゲン、アウディなどでデザイン部門のトップを務め、アルファロメオ「156」、アウディ「TT」、フォルクスワーゲン「ゴルフ」、ランボルギーニ「エゴイスト」など数々の名車を世に送り出してきました。
今回の第一汽車・シルクEVのジョイントベンチャー「シルクFAW」においてスタイリングおよびデザイン担当の副社長に任命されており、新エネルギー車となる紅旗「Sシリーズ」の全ラインナップを担当します。
ところで、中国ブランドの電動ハイパーカーといえばNIO「EP9」も話題になっています。
NIO(上海蔚来汽車) は、2014年11月に創業した上海の自動車メーカーで、ドイツ・ミュンヘンにデザイン拠点、アメリカ・カリフォルニア州サンノゼに開発拠点兼北米本部を置いており、電動車と相性が良い自動運転の試験車両としてカリフォルニア州の認可も受けています。
最高出力1341馬力のEP9は16台が生産され、初期の投資家向けに1台150万ドル(約1億5820万円)で販売されました。
製造コストが高いことでも有名で1台あたり120万ドル(約1億2660万円)もの費用が掛かっているそうです。
NIOはフォーミュラEなどのモータースポーツにも参戦し、輝かしい戦績を残していることから、紅旗のS9は良いライバルになりそうです。
では、日本のスーパーカー専門家は紅旗S9をどう見ているのでしょうか。日本スーパーカー協会代表理事の須山泰宏氏に印象を聞いてみました。
「紅旗S9の市販に向けた生産が発表されたと聞いて、ただただ驚いています。
その独自性の強い先進的なデザインと世界最高レベルのハイブリッドによる出力がもたらすパフォーマンスは、世界のハイパーカーを脅かすには十二分の存在だと思います。
これから電気自動車で世界を席巻しようとしている中国の、ある意味、象徴的なクルマだといえそうです」
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電気自動車においては、各メーカーが専用モデルを設定するほどの盛り上がりを見せている中国市場ですが、今後は超高級なスーパーカーにおいても新たなムーブメントを巻き起こすかもしれません。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。