「Aクラス」なのに「B45」最強の4気筒をパワーアップした「ブラバス」チューニングとは

メルセデスAMGの最強の4気筒エンジン「M139」から、さらにパワーを絞り出すことができるのだろうか。メルセデス・ベンツのチューナーとして名を馳せているブラバスが、M139にさらに21psも上乗せしたチューニングを披露してみせた。

どう見ても「Aクラス」なのに、名前は「B45」とは?

 リアのハッチゲート上には、「BRABUS」と「B45」のエンブレムが奢られている。けれどもそのボディスタイルを確認すると、実用性重視のハイト系キャビンを持つメルセデス・ベンツ「Bクラス」ではなく、2019年にモデルチェンジをして、よりスタイリッシュな姿へと生まれ変わった「Aクラス」だ。一瞬頭が混乱するのも無理はない。

最強の4気筒エンジンと謳われる「M139」エンジンをさらにパワーアップさせた
最強の4気筒エンジンと謳われる「M139」エンジンをさらにパワーアップさせた

 まずは整理しておこう。このモデルは現行Aクラスのトップモデルにラインナップされる、メルセデスAMG「A45 S 4MATIC+」をベースに「B=ブラバス」が、さらに高性能化したコンプリートカーである。

 したがってB45のエンブレムがリアに備えられるというわけなのだ。

 ブラバスのチューニングで、やはり常に話題になるのは、そのパワーユニットの強化策だ。しかも今回は、ベースはストックでも421psの最高出力と500Nmの最大トルクを誇る、こちらもメルセデスAMG社の技術力と威信をかけた、2リッターの直列4気筒ターボである。

 ブラバスにとっても、これ以上のパワーを生み出すのは、簡単な作業ではなかったはずだ。エンジンの耐久性、燃費性能、そしてドイツではTUV(ティフ:安全性の証明、Uはウムラウトがつく)対応にアップグレードに対する認可など、さまざまな困難が待ち構えているからだ。

 ブラバスは今回、「B45−450」と呼ばれるコンピューター・チューニング(パワーエクストラCPC)を使用して、直列4気筒ターボのスペックをさらに高めることに成功した。

 耐久性に優れ、環境に対しても模範的な優しさを発揮するというこのチューニングによって得られた最高出力&最大トルクは、最高出力がノーマル比でプラス29psの450ps。最大トルクはプラス50Nmの550Nmという結果だった。

 コンパクトなAクラスとの組み合わせだけに、その効果はカスタマーにも十分に伝わることだろう。参考までに0−100km/h加速は3.7秒。ひと昔前ならスーパーカーと同等の瞬発力だ。

 サスペンションも、ブラバスのオリジナルとなる。車高調整式のスポーツ・スプリングは、ノーマルよりさらに30mm低くセッティングすることが可能だ。

 ホイールはオフィシャルフォトでは「モノブロックZ」の20インチ径を装着しているが、もちろんほかにも幅広い選択肢からチョイスすることができる。

 サイズは前後とも8.5J×20インチ、組み合わせられるタイヤは、コンチネンタル製の245/30ZR20サイズだ。

 これらのチューニングにより、ブラバスB45の最高速は270km/hとなった(リミッター作動による)。内外観の仕上がりも実に見事だ。ブラバスがなぜ、メルセデス・チューニングの世界において、いまなお常にトップ・ブランドとして語られるのか。その理由は、このようなベーシックモデルからも、十分に読み取れるのである。

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