なぜ2021年度からエコカー減税縮小? ディーゼル車が対象外になった背景とは

クリーンディーゼル車の魅力とは?

 クリーンディーゼル車は、低速域からの力強いトルクや燃料費が安いという特徴がある一方で車両価格がガソリン車よりも割高です。

 また、クリーンディーゼル車のメンテナンスや特有のトラブルについて、自動車整備工場のスタッフは以下のように話します。

「クリーンディーゼル車のメンテナンス費用の目安としては、年間でガソリン車と比べて5000円から2万円高を見ていただくことになります。

 ススの除去も必要ですが、エンジンオイルの交換時期がガソリン車に比べて早いのと、エンジンオイル自体の金額がガソリン車のものより高額になっています。

 また、ススはストップ&ゴーがあまりに多いと溜まりやすく、エンジントラブルの元になる可能性があります」

 維持費が安くても、車体価格やメンテナンスを考えると、クリーンディーゼル車は少し割高といえるでしょう。

 一方で、マツダの販売店スタッフは、クリーンディーゼル車に対するユーザーの反応について以下のように話します。

「SKYACTIV-Dは力強いトルクや実直な走りで、良い走りを期待するお客さまに根強い人気があり、好評なお声をいただいています。

 エコカー減税から外れることで価格面のメリットが少なくなるのは正直痛いですが、積極的に試乗を勧めていけばクリーンディーゼルの性能は分かっていただけるはずですので、今後も主力モデルとしてお客さまには勧めていきたいと考えています」

三菱「デリカD:5」はユーザーの大半がディーゼル車を選んでいたこともあり、現在ではディーゼル車のみの販売となる。
三菱「デリカD:5」はユーザーの大半がディーゼル車を選んでいたこともあり、現在ではディーゼル車のみの販売となる。

 クリーンディーゼル車は走りの良いクルマではありますが、世界的な化石燃料車縮小の煽りを受けるのは避けられないといえるでしょう。

 しかし、かつてディーゼルからクリーンディーゼルが生まれたように逆風を利用して次のステージへと進化をした経緯があります。

 実際に、マツダは「MX-30 EV MODEL」を発表した際に今後のディーゼルエンジンについて次のように説明しています。

「ディーゼルエンジンは、まだ高効率のCO2削減のポテンシャルがあると考えています。

 欧州における学会でも、ディーゼルエンジンの技術進化に関する発表も出ており、欧州ブランドなどもディーゼルエンジンの研究開発を継続していることを明かしています。

 カーボンニュートラルに向けて、マツダは再生可能燃料を活用するディーゼルエンジンの改善や技術開発は継続します。

 お客さまには、ディーゼルエンジンは将来も残り得るパワートレインであることを分かって頂きたいです」

※ ※ ※

 今回のエコカー減税対象はあくまでも政府の減税対象から外れたということであり、ディーゼルエンジンに問題があるわけではありません。

 今後も新たな技術革新によって、環境性能の良いディーゼルエンジンが登場する可能性も大いにありそうです。

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3件のコメント

  1. 往々にして場当たり的な政治的思惑で課税する日本政府のお粗末さ、
    電動化を急いだところで
    供給電源を火力に依存する日本では化石燃料もCO2排出量も削減にほとんど貢献せず、
    カーボンニュートラルとうそぶいて
    根拠に乏しく国民が納得しうる税収制度になっておりませんね、
    実質上はコロナ渦でばら撒いた税金の不足分を補うため外されたに過ぎない事は明らか、
    こんな減税施策に振り回されずに
    自身が納得し気に入った車を選ぶのが幸せであろう。

  2. 車が古いと上がる税金、都バスのようにディーゼルより重いハイブリッドバスが燃費は悪くてもハイブリッドシステムが付属するだけで14tもある巨体が重量税免税
    昔のワンステップバスのノーマルディーゼルが一番軽くエコなのにさw
    全くTOYOTAに配慮した税制だ。

  3. カーボンニュートラルを目指すという話なら、純粋に燃費だけでくくればいいだろうに。燃費が悪くてもHVなら減税対象で、どれだけ燃費が良くても純粋なガソリン・ディーゼルは減税にならないというのはねぇ。
    さらに言えば、バイオ燃料や合成燃料のe-フューエルはディーゼルサイクルとの相性が良いため、これらを用いCO2排出削減を図るならガソリンよりはディーゼルエンジンということになる。
    政策・規制は身のあるものにして欲しいよ。

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