中国の高級車が日本上陸! 中国版「センチュリー」発売で日本市場への影響はどうなる?
2021年1月27日、中国の高級車ブランド「紅旗(ホンチー)」が、日本に進出するという衝撃のニュースが飛び込みました。日本の自動車産業にはどのような影響があるのでしょうか。
中国の高級車ブランド「紅旗(ホンチー)」の最高級モデル「H9」が日本に上陸するという衝撃のニュースが飛び込みました。日本の自動車産業にはどのような影響があるのでしょうか。
2020年の新車販売台数が2531万台に達するなど、中国は過去10年以上にわたって「世界でもっとも新車の売れる国」であり続けてきました。
その結果、日欧米の各自動車メーカーがこぞって中国に進出し、さらには中国市場を意識した新型車を続々と登場させたのです。
一方、中国には「民族系」と呼ばれる国産の自動車メーカーも存在します。
民族系自動車メーカーの数は正確には把握できないほど、かつては各地域で乱立していましたが、近年では粗悪なメーカーは淘汰され、競争力のある大手メーカーも増えています。
しかし、そうした民族系自動車メーカーは、当然のことながら自国の国民に移動するためのアシを供給するのが目的のため、これまで積極的に輸出されることはありませんでした。
アジアや中東、欧州などの一部地域へ輸出される事例は過去にもありましたが、世界的に見ても自動車市場としては成熟している日本において、中国車が正規輸入された事例は皆無です。
そんななか、中国の高級車ブランドである紅旗が、日本に進出することが関係筋からの情報で明らかになりました。
紅旗は、中国最大級の自動車メーカーである第一汽車の高級車ブランドです。
その歴史は古く、1953年に創立し1958年から「東風」と「紅旗」というブランドで、中国共産党幹部などの政府高官向けに高級車を提供し続けてきました。
トヨタとの関係も深く、トヨタ車をベースにした高級車を販売したりもし、中国国民にとって紅旗のクルマは単に「高額なクルマ」ではなく、トヨタ「センチュリー」のように購入時に審査があるなどの条件があることや、Lシリーズは政府高官車として採用されることが多いのが特徴です。
今回、日本に導入されるのは2020年に中国市場で発売された「H9」という最上級セダンです。
H9(中国仕様)は、全長5137mm×全幅1904mm×全高1493mmという堂々たるボディを持ち、252馬力を発揮する2リッター直列4気筒エンジンもしくは283馬力を発揮する3リッターV型6気筒エンジンを搭載。組み合わされるトランスミッションは、7速デュアルクラッチトランスミッションです。
中国では、アウディ「A6」やBMW「5シリーズ」のロングホイールベースモデルと競合しており、31万元から54万元(約499万から869万円)程度で販売されています。