「NSX」発表当時の評価は低かった!? 世界基準となった和製スーパーカーの最新評価とは?

3人目のオーナーになる魅力十分の「NSX」のお値段は?

 初代NSXは、大パワーのエンジンを搭載してはいなかった。しかし走りの実力は、高いレベルにあったことは間違いない。アイルトン・セナも開発に参加したこのクルマは、ボディとパワートレインが絶妙にバランスされた、唯一無二のクルマなのだ。

●2005 ホンダ「NSX」

1990年に登場したホンダ「NSX」は、2005年まで生産され、異例ともいえるモデルサイクルであった(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's
1990年に登場したホンダ「NSX」は、2005年まで生産され、異例ともいえるモデルサイクルであった(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's

 そんなNSXが2020年に開催されたRMサザビーズオークションに出品されている。今回出品されたのは、2005年式のNA2型である。

 この個体は、生産中止が決定したのちに英国で販売された『ファイナル12』のうちの1台。納車は英国・ブラックリーにある当時のB.A.R.Honda F1本部でおこなわれたそうだ。

 最初のオーナーが手放した後は、NSX認定ディーラーで購入したふたり目のオーナーが、定期的に英国ホンダのディーラーでメンテナンスをおこなってきた。

 走行距離は現在、3万8965マイル(約6万2344km)。記録簿に残る最後のメンテナンスは2019年12月だが、そのときの走行距離は3万8659マイル(約6万1854km)。つまりこの1年間で500km程度しか走っていない。

 そこまで気を使ってメンテナンスを受けてきた個体だけに、状態は極上、といっていい。

 外装は美しく、くすみやすい樹脂製ヘッドライトもクリアだ。ごくわずかに飛び石などによる点キズはあるが、これは走っていればかならず付いてしまうレベルのものだ。

 インテリアも美しい。樹脂パーツのくすみはなく、擦れやすいレザーシートも輝きを失ってはいない。

 さらにエンジンルームを見ても、冷却水が漏れた後やオイル漏れなどはまったくなく、ヘッドカバーも美しい状態。オルタネーターやABSユニットなどは、地肌が荒れているが、16年前のクルマであることを考えれば、ある意味これは当然といえる。

 決してコンクールコンディションではないが、不具合はなく定期的なメンテナンスによって、いまもNSXの走りを存分に楽しめるこの個体、落札予想価格は10万ポンド−12万500ポンド(邦貨換算約1410万円−1770万円)で、継続販売中だ。

 NSXはデビューした1990年当時、日本での販売価格は800万円だった。その後「タイプR」や「タイプS」など、より走りの鋭さを求めたグレードの登場に伴い、販売価格も1500万円にまで上昇したが、現在日本の中古車市場では、初期型NA1型の4速AT車でも600万円台なら安い方、5速MT車ならば700−800万円で購入できればラッキーである。

 しかし、NA2型になると、6速MT/4速ATともに値段は、ほぼすべてが応談となるほどの人気だ。そう考えると、履歴がはっきりとしているこの英国仕様NSXは、3人目のオーナーとなる価値が充分にあると思われるのだ。

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