新車時9800万円! スペイン発スパニアGTAはキワモノスーパーカーだ!
スペインのスーパーカーブランド「スパニアGTA」からリリースされた「スパーノ」。発表当時はメディアでも数多く取り扱われた、99台の限定モデルとはいかにして生まれたのであろうか。
情熱の国から、ひとりの男の情熱によって生まれた「スパーノ」
情熱の国とも呼ばれるスペインには、かつてイスパノ・スイザやペガソといった高級車メーカーが存在した。当時の裕福なカスタマーからは、当然それらは高く評価されるところだったのだが、残念ながらその活動は長く続くことはなかった。
現在スペインでは、VW&アウディ・グループのセアトが、バルセロナを中心に比較的ポピュラーな価格帯のモデルを生産しているが、そこに2007年に新たなスーパーカーメーカー「スパニアGTA」が誕生することになった。
●2015 スパニアGTA「スパーノ」
スパニアGTAがまだ「GTAモータース」と呼ばれていた時代に、同社を率いていたドミンゴ・オチョア氏が、それまで15年以上にわたって携わってきたモータースポーツ・ビジネスによって得たさまざまなノウハウを活用し、世界最高水準のスーパーカーを生産する自動車メーカーを設立することを決断。2004年頃にはそのプロトタイプの構想を胸中に描き始めたという。
2007年に正式にプロジェクトをスタートさせると、2009年にはそのプリ・プロダクションモデルを、一部のカスタマーに公開する。2010年にはトップ・マーク・モナコ展示会、2011年にはジュネーブ・ショーと、スパニアGTAはスーパーカーの世界で徐々にその存在感を高めることとなる。
プロダクション仕様のファーストモデルとなったスパニアGTA「スパーノ」がワールドプレミアされたのは、2012年のジュネーブ・ショーでのことだった。
オーチョアが夢に描いたのは、おそらくはイタリアのパガーニや、スウェーデンのケーニグセグというブランドだったのだろう。
彼らがスーパーカーの新興勢力として成功を収めたのは、感動的なまでに美しく、そして驚異的なパフォーマンスを誇るスーパースポーツを、それまでの常識を覆すプライスで少量生産するというビジネスモデルを確立したからにほかならない。
オーチョアもまた、スパーノに同様のコンセプトを掲げていたのである。
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