通り名は「ちょうちん殺し」! 港区のノスタルジックで猟奇的な区道とは

東京都港区内にある「高輪橋架道橋下区道」は「ちょうちん殺しのガード」と呼ばれ、SNS上で話題です。いったいどんな区道なのでしょうか。

高さ制限1.5mの区道

「ちょうちん殺しのガード」と呼ばれる「高輪橋架道橋下区道」が、SNS上で話題です。いったい、どのような区道なのでしょうか。
 

「ちょうちん殺しのガード」と呼ばれる高輪橋架道橋下区道(画像提供:@haimoruemulsionさん)
「ちょうちん殺しのガード」と呼ばれる高輪橋架道橋下区道(画像提供:@haimoruemulsionさん)

 話題となっているのは、区道241号線上にある高輪橋架道橋下区道で、田町・品川間を通るJR線をくぐっています。

 しかも、品川駅といえば都内でも東京駅に次ぐターミナル駅でもあるため、山手線、京浜東北線、東海道本線、東海道新幹線と車両基地線路が並んでおり、JR線との交差部分だけでも約230mの長さとなります。

 そんな、日本でも屈指の長さを誇る高輪橋架道橋下区道ですが、注目されたのはその長さではなく、天井の高さ。かつて設定されていた通行車両の高さ制限が1.5mとかなり低く、実際には1.7mぐらいあるのですが、背の高い人がとおる場合は腰をかがめないと頭をぶつけてしまうレベルです。

 そのため、トラックやバスなどの大型車がとおることは不可能で、一般的な乗用車でもギリギリ。提灯付きのタクシーは、少し跳ねると天井に接触し、提灯が破損してしまうことから、ちょうちん殺しのガードと呼ばれているそうです。

 実際に高輪橋架道橋下区道をとおったことがある@Saka_CITYRさんは、次のように話します。

「入り口に高さ1.5m以下の制限看板があり、自身が乗っていたホンダ『シティ』の全高と比較して当たらないことは分かっていてもヒヤヒヤしました。また、途中で高さが一段と低くなる場所があり、焦りました」

 ほかにも、「タクシーなどが接触ギリギリの状態で通過していくので、見ていてハラハラしました。ガード下なので騒音も大きく、狭いので恐怖心を抱く人もいそうです」(@gerigera0824さん)

「周りに新しい高層ビルが立ち並ぶなか、この架道橋のなかだけが古いまま時が進んでいない不思議な空気を感じされました。手が届く程に低すぎる故、天井についたクルマとの接触傷が痛々しいのに、どこか微笑ましい印象です。夜、それらが架道橋内のオレンジのライトに照らされて怪しく光っていて、狭く長く続く架道橋は不思議な空間へ続く道のように思えて好きです」(@haimoruemulsionさん)などの感想が聞かれました。

 そんな、天井の高さに気を付けてとおる必要があるものの、ノスタルジックな雰囲気に一部の人から人気の高輪橋架道橋下区道ですが、現在は地域の東西の連絡性の強化・改善を目的とした品川駅北周辺地区の土地区画整理事業として整備される、第二東西連絡道路整備工事(トンネル新設)のために、車両通行止めとなっています。

 なお、歩行者・自転車(押し歩き)の通行は可能で、工事期間は2032年3月末までを予定。再開通後のトンネルの高さは緊急車両が走行できる4.7m以上となる見込みのため、ちょうちん殺しの光景を見ることはできません。

 一方で、同品川開発プロジェクトの計画工事により、日本初の鉄道の遺構である「高輪築堤」の一部とみられる構造物が出土し、同地を管理するJR東日本が、「築堤の一部現地保存および移築保存を通じた公開展示などを検討」としているため、新たなノスタルジックポイントとなる可能性も高まっています。

 SNS上でも「京浜東北線の高架橋が移設された頃、高輪築堤の一部ではないか? といわれている高輪橋架道橋下区道へ改めて出向いて歩いてみたところ、古い石垣や水路が残り、位置的にいっても高輪築堤だった頃を思い起こさせる痕跡があり、ずっと気になっていました。

 今回の高輪築堤の大部分が発掘されたニュースを知り、驚きと共に大変嬉しく、明治最初期の貴重な鉄道土木遺産が保存活用され、産業観光の場として活かされることを祈るばかりです」(@bli1TBPrsEShCWzさん)など、高輪橋架道橋下区道が廃止されることを惜しみながらも、新たな遺跡の発掘に期待を寄せる声が多く挙げられています。

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