7億円は確実!? ウーパールーパー顔のジャガー「Dタイプ」とは

最低予想落札価格は7億円を超えるか!?

 過去のある時点でブリティッシュ・レーシンググリーンに塗り替えられたXKD 518は、そののち新車時の赤に戻された。また、当初は狭いウインドスクリーンとヘッドレスト背後のテールフィンなしの仕様だったが、現役レーシングカーだった時代にほかのDタイプに施されたものと同じく、レギュレーション対応やパフォーマンス向上のためのアップグレードが施されている。助手席まで覆うウインドシールドや独特なテールフィンは、その顕著な例といえよう。

●1955 ジャガー「Dタイプ」

ヘッドレスト背後のテールフィンは、現役レーシングカーだった時代にレギュレーション対応やパフォーマンス向上のために装着されている(C)2020 RM Sotheby's
ヘッドレスト背後のテールフィンは、現役レーシングカーだった時代にレギュレーション対応やパフォーマンス向上のために装着されている(C)2020 RM Sotheby's

 本革レザーのストラップで固定される空力的かつ彫刻のように美しいエンジンカウルの下には、ナンバーマッチング(ブロックとシリンダーヘッドの双方に「E 2028-9」の刻印入り)のドライサンプXK型3.4リッターエンジンが鎮座。3連のウェーバー社製キャブレターとともに新車時には245psを発生し、4速のマニュアルトランスミッションと組み合わされる。

 この真っ赤なDタイプ最大のポイントは、現役時代のレース歴を含むヒストリーが完全に解明されていること。しかも豊富なレース歴がありながらも、元のエンジン、シリンダーヘッド、ボディワークを伴って現在まで生き残っていることだろう。

 クラッシュが当然だった旧き良き黄金時代から生き抜いてきたレースカーとしては、これは極めて稀有な一例なのだ。

 時代を先取りしたテクノロジーを誇るとともに、モータースポーツでも輝かしい戦果を挙げ、これまで誕生したなかでももっとも美しいレーシングマシンのひとつとして認知されているジャガーDタイプが、現在のクラシックカーでも重要で注目すべき車両であることは、至極当然のことなのだ。

 このジャガーDタイプ「XKD 518」に、RMサザビーズ北米本社が設定したエスティメート(推定落札価格)は575万ドル−750万ドル。日本円に換算すれば約6億円−7億8000万円となる。

 もちろん絶対的に見れば高価であるのは間違いないが、クラシックカーの価格が最高潮を迎えていた2010年代後半であれば、10億円超えも珍しくなかったDタイプである。しかもレーシングヒストリーのある個体として見るならば、リーズナブルといえなくもない。

 注目のオークションは、1月22日におこなわれる予定だ。

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