大衆車だけど気合がスゴい! デザインが高評価だったコンパクトカー3選

それまでのコンセプトを一新したホンダの定番コンパクトカーとは

●ホンダ3代目「シビック」

スタイルや諸性能が大幅に進化した「ワンダーシビック」こと3代目「シビック」
スタイルや諸性能が大幅に進化した「ワンダーシビック」こと3代目「シビック」

 ホンダは1972年に、登録車としては同社初のFF2BOXコンパクトカーである初代「シビック」を発売。優れた燃費性能と走り、クラスを超えた広さを実現した室内空間など優れたパッケージングにより、大ヒットを記録しました。

 また、アメリカでも低燃費と低公害を武器にヒットし、ホンダがグローバルに本格進出する礎にもなったモデルです。

 そして、1983年には3代目シビックが登場し、初代からキープコンセプトだった2代目から大きく変わり、シャシや外観デザイン、エンジンなどすべてを一新。

 メカニズム部分を最小に、居住スペースを最大にというホンダの「M・M思想(マンマキシマム・メカミニマム)」が初めて具現化されました。

 空力を意識したフォルムと居住性を追求した結果生まれた、斬新なロングルーフデザインによって室内空間を大幅に拡大。

 180mmのスライド量を持つフロントシートや、室内との自然な一体感を与えるインパネまわりなど、隅々までスペースの有効活用を追求した設計により、使い勝手の良さと広さを兼ね備えた室内が特徴的です。

 発売当初に搭載されたエンジンは1.3リッターと1.5リッター直列4気筒で、1.5リッター車ではシリーズ初の電子制御燃料噴射装置を採用するなど、メカニズムも大幅な進化を遂げています。

 また、1984年には1.6リッター直列4気筒DOHCエンジンを搭載した「Si」グレードが追加され、それまでに無いスポーティな走りから、シビック=スポーツコンパクトカーというイメージを定着させました。

 3代目シビックは同社初となる第4回日本カー・オブ・ザ・イヤー1983-1984を受賞し、さらに1983年には自動車として初めてグッドデザイン大賞を受賞するなど、優れたパッケージングやデザインが名実ともに高く評価されたモデルです。

※ ※ ※

 かつて、1980年代から1990年代にかけて、コンパクトカーにも過激な動力性能が求められた頃がありましたが、現在はより基本性能が重視されています。

 とくに安全性能や燃費性能の向上はめざましく、より普段使いに適した進化を遂げつつ価格も抑えられており、ある意味メーカーの技術の粋が集められたセグメントといえるでしょう。

 いま、日本で一番売れているクルマは軽自動車ですが、グローバルでの販売を想定しているコンパクトカーこそ、国産メーカーの屋台骨を支えている存在といっても過言ではありません。

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Writer: くるまのニュース編集部

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