ボルボ「XC60」電動AWDの魅力とは? 400馬力超のPHEVを雪上で試す!
2020年度中に日本で販売する全モデルを電動化すると宣言したボルボ。同社の売れ筋「XC60」のプラグインハイブリッドモデルを雪上で試乗しました。一体どんなモデルだったのでしょうか。
ガソリン車・ディーゼル車を廃止! ボルボ全車が電動車に移行
ここ数年、日本市場でもっとも勢いのある輸入車ブランドといえば「ボルボ」でしょう。
世界販売台数では、世界の主要メーカーのなかでは下から数えたほうが早いと思いますが、2016年の「XC90」を皮切りに新世代モデルを矢継ぎ早に導入。2020年11月登場の「S60」で全ラインナップの移行が完了しました。
ここで一息と思いきや、2020年8月にボルボは大きな宣言をおこないました。
それは、「2020年度中に日本に導入するすべてのモデルを電動化する」という宣言です。
その後、僅かの期間でガソリン車、ディーゼル車がラインナップから落ち、プラグインハイブリッドと48Vハイブリッドに刷新されました。
ちなみに本国では発表済のピュアEVの「XC40リチャージ」は、2021年度中に受注が開始される予定です。
このように将来ビジョンに対する決断の早さはボルボの伝統でもあり、過去には「先進安全装備の全車標準化」、「最高速度180km/h制限」などもおこなわれています。
この辺りは小規模なボルボだからこそ可能なのかもしれません。
そんな電動化されたボルボの魅力をチェックするためにツーリングに出かけてきました。
ボルボの試乗イベントでは1000kmもの長距離を走ることが普通なのですが、今回の行程は「青森~八戸」と、ショートな距離での試乗です。
相棒はクロスオーバーSUVシリーズの次男坊「XC60」の最上級グレード「リチャージ プラグインハイブリッドT8 AWD インスクリプション」。
前輪は2リッターターボ&スーパーチャージャー(318馬力/400Nm)+モーター(47馬力/160Nm)、後輪はモーター(87馬力/240Nm)が駆動をおこなう電動AWDで、システム出力は400馬力オーバーという実力の持ち主。
このパワートレインは兄貴分のXC90にも搭載され、大柄なボディながら軽々と走らせますが、XC60はそれよりも190kg軽量です。
ちなみに、日本では末っ子SUVの「XC40」の人気が高いのですが、世界販売で見るとXC60がボルボ最量販モデルとなっています。
青森~八戸は普通に走ると約2時間なので、もちろん遠回りしてみます。雪を目指して、まずは青森県南部にある八甲田山系の火山起源の温泉「酸ヶ湯」に向かいました。
ちなみに酸ヶ湯がある八甲田山は、明治期に陸軍が雪中行軍訓練をおこない、山岳遭難史上最大の199人の死亡者を出した難関の地でもあります。
街中では「Hybridモード」をセレクト。ただ、よほどアクセルを踏まない限りエンジンは掛かりません。
試乗車のタイヤは「ピレリ・スコーピオン ウィンター」でしたが、下手なサマータイヤ顔負けのシッカリ感とロードノイズの少なさを実感。
ちなみにボルボはモデルイヤーを重ねるごとに乗り味(とくにエアサスモデル)が確実に洗練されています。
その証拠に従来は7000kmから1万kmくらいで足回り各部の渋さが取れてフィーリングが良くなってきましたが、今回のモデルはタイヤがノーマルではないことを差し引いても、おろしたてのモデルにも関わらずしなやかな乗り心地でした。
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