「一緒じゃないの?」消臭剤の車用と家庭用は何が違う? 「絶対NG」な使い方とは
クルマ用の値段が高い理由とは
――容器も特殊、成分も異なるという理由でクルマ用は小さくても高いのでしょうか。
そうですね。クルマ用は家庭用よりも、過酷な環境で使うことが想定されるので、どうしてもクルマ用のほうが条件が厳しくなります。
家庭用と同じブランドをクルマ用に展開するとなると、形も変わってサイズも小さくなり、値段も高くなります。また、ファブリーズに代表される消臭剤を筆頭に、クルマ用は処方が大きく違います。
あの形(ほぼどんなクルマのドアポケットに入る)は非常に秀逸ですね。他社様ながら、驚嘆に値します。
――具体的にどのような成分になりますか?
特定するのは難しいです。というのもメーカー各社はそれぞれ独自にその対象の汚れを落としかつその対象にダメージを与えないものを作っているからです。
なので、クルマ用として販売されているものを使って下さいとしかいえないですね。また、内装用の洗剤についてもクルマにはクルマ用を使う方が安心です。
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洗剤や消臭剤のほかに、本革シートのクリーナーについても調べてみました。
同じ革製品でも繊細な加工で作られたバッグや財布とは違って、車内で使う本革製品は防水やそのほか、強靭な加工が施されています。
また、クルマという移動空間で使われるシートであるため、滑りにくい、安全に運転操作ができることも重要です。
「拭くだけシート 本革車用』などの本革クリーナーを取り扱うソフト99コーポレーションに聞いてみました。
「本革シートや内装を掃除する場合は、自動車専用の本革クリーナーの使用をお勧めします。
絶対にやってはいけないのは、家庭用のソファなどに使うクリーナーをクルマの本革シートに使うことです。
家庭用の本革ソファと車両シートの本革とでは、加工方法やメンテナンスの方法も全く異なります。
家庭用の本革クリーナーは艶を出して革表面の保護を目的としたものが多く、これをクルマのシートに使うとすべりやすくなり、ホールド性が著しく低下します。
シート表皮につやが出る分、滑りが大きくなるため疲労感が増したり、ステアリングに使うとこちらも滑ってしまったり、安全な運転操作ができず大変危険です」
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洗車や掃除、消臭など、やはりクルマ専用が安心かつ安全だといえるようです。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。
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