海辺じゃないのにクルマが錆びる!? 冬の雪道に潜む「塩害」トラブルとは

雪道走行後は足回りを中心に洗車で対応

 融雪剤がもたらす錆からクルマを守るには、どうすればいいのでしょうか。

 都内で輸入車を中心に販売するショップの工場長K氏に、対応方法を教えてもらいました。

雪道走行後は下回りやタイヤハウスの洗浄が重要
雪道走行後は下回りやタイヤハウスの洗浄が重要

「僕自身スキーが好きで、シーズンになると毎週のように雪を求めて出かけています。当然ながら融雪剤を使った道も多く走行してきますので、帰宅後は2日から3日以内に洗車するように心がけています」

 ここで注意したいのは、ボディよりも足回りや下回りに融雪剤が付着しやすいということです。クルマの下半分を中心に洗車するのが、融雪剤を除去するためにかかせません。

「ボディなどは塗装面でコーティングされているので、それほど錆の心配はしなくても大丈夫です。それよりも重要なのは足回りや下回りです。

 洗車で目につきやすいボディは綺麗にできても、上から水をかけるだけでは足回り(ホイールハウスやサスペンションなど)の奥の部分まで洗うことができないケースが多いです。

 できればホースの水圧ではなく、高圧洗浄機やスチームなどで洗浄したほうが、塩分をより取り除くことができると思います。

 また、なかなか洗車しにくいのが、アンダーフロアなどの下回りです。洗車のたびにジャッキアップする人はいないと思いますが、この部分も意識的に洗い流すようにしてください」

 忘れがちなのがマフラーエンドです。排気によって普段でも錆びやすい部分ですので、とにかく通常の洗車より水を多めに使用して、下回り周辺の融雪剤が入った汚れをしっかり洗い流す意識が必要だとK氏はいいます。

※ ※ ※

 洗車は面倒だという場合は、プロにお願いして防腐対策をしてみるのもお勧めです。

 お金はかかりますがその都度洗う手間が省けますし、効果も非常に高いといわれています。それが「シャシーブラック」です。

 この施工の効果や恩恵は、夏場の潮風の塩害より融雪剤による塩害に対してのほうが大きいといわれています。

 その名の通り、黒っぽい色の特殊な防錆材を足回りやアンダーフロアに施工するのですが、現在では手軽なスプレータイプも市販されています。

 DIY感覚で自分でもできなくはないですが、ムラや塗り残しなどがあるとその部分が錆びやすくなるので、プロにお願いしたほうが早そうです。

 とくに4WD車やウインタースポーツ好きの人は、雪道走行後も錆の心配が減るので、結果的に有効だと思われます。

【画像】クルマのボディが錆びだらけ!? 雪道でも怖い塩害とは(11枚)

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