ダイハツが21年度にも軽初のフルHV導入か トヨタ式20万円高で2030年代の電動化加速へ

2020年12月25日に日刊工業新聞は「ダイハツが軽自動車にストロングハイブリッドを開発し2021年度中に発売する」と報じました。これまで、モーターでエンジンをアシストするマイルド(マイクロ)ハイブリッド車は市販化されていましたが、ストロングハイブリッド車は市販化されていません。今後の軽自動車におけるハイブリッド車の戦略はどうなるのでしょうか。

ダイハツが軽初となるストロングハイブリッド車を投入か

 日刊工業新聞は2020年12月25日に「ダイハツが軽自動車にストロングハイブリッドを開発し2021年度中に発売する」と伝えた。
 
 ダイハツの開発情報はあまり流出しないのだけれど、どこからか漏れたのだと思う。
 
 火のない所に煙は立たないし、ダイハツはトヨタの子会社だから十分ありうること。具体的に考察してみたいと思う。

ダイハツが2019年7月に発売したDNGA第一弾モデルの4代目「タント」。現在点でフルハイブリッドとなる車種は明らかではないが、有力車種のひとつ。
ダイハツが2019年7月に発売したDNGA第一弾モデルの4代目「タント」。現在点でフルハイブリッドとなる車種は明らかではないが、有力車種のひとつ。

 記事によればモーターのパワーだけで発進できるトヨタ「プリウス」のような、いわゆる「フルハイブリッド」で、価格は20万円高くらいを想定しているようだ。

 現在スズキが販売している軽自動車ハイブリッドは、発電機をモーターとしても使う、いわゆるマイクロハイブリッド。スズキは乗用車用も簡易式のマイルドハイブリッドとなる。

 マイルドもマイクロも燃費改善効果という点で物足りない。

 フルハイブリッドなら標準エンジンの燃費を最大で80%くらい向上させられるが、マイルドで20%から30%。

 マイクロだと15%程度しか良くならない。本格的な燃費向上を狙うなら、フルハイブリッド以外無いと考えてよかろう。だとすれば、なぜ今まで存在しなかったのか。

 軽自動車の場合、コスト高になってしまうフルハイブリッドを採用しなくても、満足出来る燃費を実現出来るからだ。

 10km/Lのクルマを18km/Lに出来れば走行10万kmあたりの燃料コストを130万円から58万円分低減して72万円に出来る。

 一方、リッター18km/Lの軽自動車を32km/Lにしても72万円が32万円分浮いて40万円になるのみ。

 加えて軽自動車のほうが平均的な年間走行距離が短い。総合して考えれば軽自動車にフルハイブリッドを導入する金銭的なメリットは小さいと考えていいだろう。だから今まで存在しなかった。

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2件のコメント

  1. 国が言ってるのは2030年中頃であり要するに2035年。まだ15年あり技術進歩は目覚ましく先は読めない。15年なら5年毎に乗り換えても3代あり慌てる必要など無い。そもそも私やクニサワ氏など15年先には冥土へ逝っている可能性有も大であり、無責任な発言は慎みたい。
    さらに2050年目処のカーボンフリー(あほか)など革新的技術進歩によるエネルギー革命がもたらされているだろう。(常温核融合等)
    カーボン(炭素)って人間の体だって煎じ詰めればカーボンだw

  2. 早まっては行けません。まだ 詳細も、何もわかりまん。軽にまともなハイブリッドは問題が多くホンダですら、様子をみています。ダイハツならハイブリッドの技術はトヨタからだと思いますが、トヨタのハイブリッドは嵩張るので小さな車に問題が多いと思われます。軽でまともなハイブリッドにすればバッテリー量をすくなくしても、室内 が狭くなります。エンジンは660ccですからモーター出力が足りないと低燃費は期待出来ません。ターボ付きよりパワーは落ちて高額になりますから、誰が買うでしょうか?

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