ダイハツが21年度にも軽初のフルHV導入か トヨタ式20万円高で2030年代の電動化加速へ
なぜこれまで軽自動車にフルハイブリッドは無かったのか?
ではなぜフルハイブリッドを開発して投入しようとしているのか。
これはもう簡単。2030年から厳しくなるCAFE(企業平均燃費)をクリアするためです。
2030年から始まるCAFEをクリアしようとすれば、WLTCモードで25.4km/Lが必要。
現在、もっとも燃費の良いマイクロハイブリッド仕様のスズキ「アルト」は25.8km/L。
加えてマイクロハイブリッドも電動化車両に含むのなら、2030年から東京都で始まる「ガソリン車の販売を停止。ただしハイブリッド車ならOK」をクリア可能。
けれど売れ筋になっているスズキ「スペーシア」のようなハイト系のスライドドア車は重いため、マイクロハイブリッドを投入していても21.2km/Lとなり2030年CAFEに遠く及ばない。
電動化していないダイハツはスズキより燃費が悪い。2020年6月に発売した「タフト」のような比較的軽量のヒンジ式ドア車ですら20.5km/L。フルハイブリッドを投入しない限り25.4km/Lは無理です。

ということから開発に取りかかっていたんだと思う。時節柄、東京都の2030年電動化車両規制のために開発したと理解する人も多いだろうけれど、フルハイブリッド車の開発にはベースになる技術あっても下を見て4年くらい掛かる。
2021年度発売ということなら遅くとも2018年初頭に開発をスタートしているということになります。
システムとしてはトヨタ式になると思う。専用開発ということも考えられるものの、コストで現在「ヤリス」に使われているユニットをベースに簡略化する方が有利。
トヨタと電動化技術について提携をしようとしているスズキも同じユニットを使うなら、軽自動車専用になるかもしれません。いずれにしろ2030年CAFEのクリアは可能になると思う。
Writer: 国沢光宏
Yahooで検索すると最初に出てくる自動車評論家。新車レポートから上手な維持管理の方法まで、自動車関連を全てカバー。ベストカー、カートップ、エンジンなど自動車雑誌への寄稿や、ネットメディアを中心に活動をしている。2010年タイ国ラリー選手権シリーズチャンピオン。






































