車のスピード違反無くなる? 欧州で速度自動抑制「ISA」義務化 日本も導入検討へ
クルマが走行速度を自動で抑制する「ISA」というシステムが、欧州でいち早く搭載が義務化されます。日本でも国土交通省が採用を検討しているといいますが、ISAが搭載されると、どのような影響があるのでしょうか。
欧州でいち早く義務化される「ISA」っていったい何?
欧州では2022年発売の新車(乗用車、商用車、バス、トラック)から、「ISA(インテリジェント・スピード・アシスタンス)」の搭載が義務化されます。
近年中にアメリカでの義務化の可能性もあり、また日本でも国土交通省がISA採用について2017年から検討をしているところです。
日本人には聞きなれないISAという言葉ですが、いったい何なのでしょうか。

ISAは、制限速度の情報を通信によってクルマが得て、先進運転支援システムと連動させるシステムです。
具体的には、車載カメラ、また地図情報とGPSなどの衛星測位システムを組み合わせて、走行時の制限速度を認識するというものです。
日本で最近発売されているクルマにも、高度な運転支援システムのなかでカメラが道路標識の画像を認識して、メーター内などに制限速度を表示するシステムが組み込まれたものがあります。
この場合、単なる制限速度表示であり、自車の速度が制限速度を超えていることを示す機能ではありません。
一方、欧州でいち早く義務化されるISAには大きくふたつの機能があります。
ひとつは、制限速度を超えていることをドライバーに表示や音で警告すること。
もうひとつは、クルマ側のシステムが強制的に制限速度まで速度を抑制する、スピードリミッターを作動させることです。
こうしたスピードリミッターに似た考え方として、スバル新型「レヴォーグ」に搭載された次世代運転支援技術として「アイサイトX」があります。
アイサイトXは、高速道路走行中の道路状況を地図情報とGPSを組み合わせた自車位置から判断し、「安全運転が可能と思われる速度」まで自動で減速します。
この「安全運転が可能と思われる速度」について、スバルのエンジニアは「あくまでも我々のリアルワールドでの実験から割り出した速度」と説明しており、国やほかの自動車メーカーとの情報共有をしているワケではないといいます。





















