1800万円オーバー! カエル顔のFRポルシェ「928」と「968」とは

マニアが欲しがる「968クラブスポーツ」とは

 同じオークションにもう1台のFRポルシェが出品されていた。それが「968クラブスポーツ」である。

●1993 ポルシェ「968クラブスポーツ」

走り好きにはたまらないポルシェ「968クラブスポーツ」(C)SILVERSTONE AUCTIONS
走り好きにはたまらないポルシェ「968クラブスポーツ」(C)SILVERSTONE AUCTIONS

 968というのは、928のあとに開発された924の後継モデルである「944」の大ヒットを受けて開発されたモデルだ。搭載されているエンジンは、「944S2」に搭載されていた3リッター4気筒エンジンはそのままに、可変バルブタイミング機構などを組み込んだもので、240ps/31.0kgmというスペックを誇る。968のデビューは1991年のことだった。

 今回シルバーストーンオークションに登場した個体は、968クラブスポーツ。このモデルは1993年に、968のスポーツバージョンとして発売されたもの。リアシートを外し、フロントシートはフルバケットに変更。パワーウインドウやエアコン、エアバッグなども外すことで、ベースモデルから約50kgの軽量化を実現している。

 サスペンションは車高調整式となっているほか、LSDも装備したことから、サーキット走行を愉しむユーザーに人気で、現在状態のいい個体は非常に少なくなっている。

 しかしこの個体は、オプションでラジオとサンルーフが装備されていることからもわかるように、サーキット走行などの激しい使用はされていかなったようだ。

 付属するメンテナンスノートによると、1994年にポルシェが登録して以降、ドイツ国内で定期的なメンテナンスを受けており、1996年に個人に販売されている。その後1998年にイギリスのポルシェ専門店に渡った後、さまざまな個人がオーナーとなっている。

 その間、整備を定期的に受けていたほか、KW社の車高調整式サスペンションVer3や、クワイフ社製LSDの装備、カムチェーンや各マウントの交換などをおこない、2020年10月にはインジェクターやインマニ、スロットルボディのクリーニングと、セキュリティシステムの取り付けもおこなわれた。

 現在の走行距離は14万4000kmだが、状態としては極上といっていいこのクルマ、落札価格は4万1063ポンド(邦貨換算約576万円)だった。走りを愉しみたい人が落札したのか、コレクターが落札したのかは不明だが、FRポルシェの代表といっていい968の、しかもクラブレーサーであることを考えれば、いい買い物だったことに間違いないだろう。

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1件のコメント

  1. 同じケロヨン顔の初代リーフも街中911並みに音無し元気で早い215X17インチを履きこなす電動車テスラもグリル無し

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