新型ノートは高級車? 日産がバンダイナムコと共同で「音」を開発 小型車の常識を変える狙いとは
日産が日本市場を再強化するべく投入するコンパクトカーの新型ノート。パワートレインや運転支援技術が格段に向上しています。さらに、細部の「音」に関してバンダイナムコのサウンドクリエイターと共同で「音」を開発しました。なぜ、コンパクトカークラスにおいてこれほどまで「音」にこだわるのでしょうか。
新型ノートは高級車並みに「音」にこだわっていた?
2020年11月24日、日産は日本市場でも人気の高いコンパクトカー新型「ノート」を9年ぶりにフルモデルチェンジすると発表しました。
2018年には登録車販売台数No.1を記録するなど、名実共に人気なノートですが、今回のフルモデルチェンジでは、コンパクトカーの常識を超えた施策が施されているといいますが、どのようなものがあるのでしょうか。
日産は、2020年5月28日に2019年度決算報告を公表。この際に、今後の事業構造改革「Nissan NEXT」を明らかにしています。
この「Nissan NEXT」では、「今後18か月で12の新型車を投入する」とアナウンス。そのなかには、日本市場において非常に重要なモデルとなる新型ノートの登場も匂わせていました。
それから約半年後、前述のとおり3代目となる新型ノートを世界初公開。新型ノートは、これまで日産が培ってきた電動化技術や自動運転技術などのノウハウを注ぎ込んだモデルだといいます。
なかでも、新型ノートに採用されるe-POWERは、先代ノートやミニバン「セレナ」、コンパクトSUV「キックス」に搭載されるものとは違い、第二世代e-POWERとして、さまざまな部分が改良されました。
また、自動運転技術では「プロパイロット」の進化版となる「プロパイロット(ナビリンク機能付き)」が国内の日産車に初採用されます。
さらに、デザイン面では2021年中頃に発売予定の電気自動車「アリア」に類似する先進性のあるデザインを採用したことで、コンパクトカーよりも上のクラスとなる存在感を放っています。
しかし、新型ノートはこれらの数値や見た目だけではない「質感」にも注力して開発されたと、日産の第二製品開発部の角田浩康氏は話します。
――新型ノートの質感について教えて下さい。
日産では、『高品質感活動』というものをおこなっており、新型ノートでもその細部に至るあらゆる部分の高品質感を目指して開発しました。
この高品質感とは、お客さまがクルマに近づいて、乗り込み、運転し、クルマを降りるまでの間に体感する『上質・高級感を感じる造りの良さ』および『お客さまの期待を超える考えられた演出』と定義しています。
『上質・高級感を感じる造りの良さ』では、一体感のある形状・見栄えや質感の良さ、統一感のある操作音。
『お客さまの期待を超える考えられた演出』は、シーンに応じた照明や音の演出、ドアの開閉など動きに変化をもたせた演出をいいます。
新型ノートにおいては、外観ではボンネットとライト部分やバックドア開口部のチリ(すき間)などの見栄え、ドアを開閉する際の音に関して高品質感を求めて開発しました。
車内では、ディスプレイ表示や各スイッチの操作感、樹脂製パーツの質感、グローブボックスの閉じ操作感、操作音や警告音の質感など細かな部分まで手を加えています。
なかでも高級感を感じやすい部分として、「ドアの閉じ音」がわかりやすいといい、運転手や同乗者に関係なく、そのクルマに触れる部分です。
ドアの閉じ音は『重厚で、収まりが良く、ガチャつかず、閉じる音量も適切』というポイントを抑えると高品質感を感じることがわかっています。
そのため日産では、ドアの閉じ音を音像解説により、高周波音の発生メカニズムを特定し、それらを改善することで安っぽい音から高品質な音へと改良しました。
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ドアの閉じ音のひとつまで追求された新型ノート。この高級感や高品質感がどこまでユーザーに訴求できるか、今後発売されてからの課題となるかもしれません。
こういうの日本の車にもっと増えてほしい。BMWやメルセデスに比べて日本車はリバース音が質素すぎる。また、オープニング演出もレクサスやクラウンくらいだ。音や映像を使った演出面で付加価値を付けるのはゲームやアニメで有名になってる日本が率先してやるべき。
こだわりがあって、ドア音をコラボで研究開発したみたいですね。簡単なことでは無い追求をすることは素晴らしいことです。使う側が思うちょっとしたことって以外におおきいんですよね。よくそこにこぎつけたと思います。そしてコラボで取り組んだ日産は車作りのこだわりは失っていないのだなと感じました。