3シリーズと決別! デカキドニー顔で登場したBMW新型「4シリーズ」の注目の走りとは?
ハンドリングはまさに人馬一体の走り
4シリーズクーペの横からのシルエットは8シリーズクーペにそっくりだ。
ルーフはBピラーから後ろがどんどん低くなって、シュッとしたクーペイメージが強い。遠くから一瞬見ただけでは、ちょっと4シリーズか8シリーズかの区別が難しいほど似ていると思う。
4シリーズクーペには新しくデジタルキーが使えるようになった。これは、iPhone8以降のスマホに伝送することで、ドアの開閉、エンジンスタートが可能になる。もしクルマのキーを忘れても、スマホさえ持っていればドアを開けて走らせることができるというわけだ。アウタードアハンドルにスマホの背を付けるとロック/アンロックができる。
ただしリモートコントロール(キー)ほど便利ではない。iDriveでの設定により、キーを持っている人がクルマに近寄れば自動的にドアがアンロックし、クルマから離れればロックするという機能があるが、これは使えない。キーがカバンの中に入っていても、車内にあればエンジンがかかるが、デジタルキーはセンターコンソールのワイヤレス充電の場所にスマホを置かないとエンジンがかからない。また通常キーやドアハンドルタッチでできる窓やサンルーフの開閉もできない。
もしデジタルキーが使えるクルマを何台も所有しているなら、それを全部スマホに取り込んでおけば、キーをたくさん持ち歩かなくてもスマホひとつでどの所有車も運転できるという技を使える。そのときにスマホ内のデジタルキーは探さなくても自動的に選んでくれるというのは便利だ。
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さて、今回の試乗車はM440i xDrive Coupeである。
3リッター直列6気筒ターボエンジンは、最高出力387ps/5800rpm、最大トルク500Nm/1800-5000rpmを発揮する。
これで1740kgの車重のクルマを4WDで走らせるのは楽な仕事である。6500rpmからゼブラゾーン、7000rpmからレッドゾーンが始まるが、Dレンジでアクセル全開かマニュアルモードにして踏み込んでいけば、7000rpm手前まで気持ちの良いサウンドを奏でながら軽々と回る。
注目のハンドリング性能だが、これはまさに人馬一体の走りができる。
ハンドル応答性は切った角度に正確だから、コーナーに合わせてハンドルをゆっくり切っていくだけで綺麗にライントレースしていく。深く曲がり込んだコーナーでも、それに合わせて切り足すと、フロントが逃げることなくヨーが出て、期待どおりに曲がってくれる。このあたりがワイドトレッド化したメリットなのだろうか。
タイヤはブリヂストンのトランザT005RSC★(ランフラット)で、サイズは前225/40R19 98Y XL、後255/35R19 96Y XL、指定空気圧は前後2.7/2.7barでやや高めである。
そのぶん乗り味が少し硬く感じるが、ボディ、シャシの剛性が高いので振動が後に残らず、嫌な感じはしない。
4シリーズクーペはドライバーが自在にクルマを操れる感触を楽しめ、BMWの「駆けぬける歓び」を肌で感じられるモデルである。
BMW M440i xDrive Coupe
・車両価格:1025万円(消費税込)
・試乗車オプション込み価格:1058万6000円(消費税込)
・全長:4775mm
・全幅:1850mm
・全高:1395mm
・ホイールベース:2850mm
・車両重量:1740kg
・エンジン形式:直列6気筒DOHCターボ
・排気量:2997cc
・駆動方式:4WD
・変速機:8速AT
・最高出力:387ps/5800rpm
・最大トルク:500Nm/1800-5000rpm
・WLTCモード燃費:11.2km/L
・ブレーキ前/後:Vディスク/Vディスク
・タイヤサイズ:前225/40R19、後255/35R19
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