パワー競争の果てに誕生! 最強の軽自動車3選
近年、日本の自動車市場でもっとも売れているクルマといえば軽自動車ですが、その歴史は古く、現在の軽自動車の元祖といえるモデルは1955年に発売されたスズキ「スズライト」といわれています。軽自動車は庶民の足として爆発的に普及し、1980年代には一気に高性能化しました。そこで、550cc時代に登場した最強の軽自動車を3車種ピックアップして紹介します。
ターボエンジンを搭載した最強軽自動車を振り返る
近年、販売台数が急上昇したクルマといえば軽自動車です。なかでも軽トールワゴン/ハイトワゴンが各メーカーの主力車種で、性能や装備も格段に進歩しました。
日本独自の規格である軽自動車の歴史は古く、現在の軽自動車の先祖といえるモデルは1955年に発売されたスズキ「スズライト」といわれています。
このスズライトに続いて「スバル360」がデビューし、その後、軽自動車は庶民の足として爆発的に普及しました。
また、軽自動車は進化の過程で規格も変化しており、排気量も360ccから550cc、そして現在の660ccとなり、ボディサイズも段階的に大きくなっています。
なかでも、1980年代にはターボエンジンの登場によって、550ccの軽自動車は一気に高性能化し、パワー競争が勃発。
そこで、550cc時代に登場した最強の軽自動車を3車種ピックアップして紹介します。
●スズキ「アルトワークス」
1979年に日産が国産初のターボエンジンを搭載した「セドリック/グロリア」を発売すると、1980年代には空前のターボブームが起こりました。
当初は大型車、中型車にターボエンジンが搭載され、1リッタークラスの小型車にも普及が始まり、そして1983年に三菱「ミニカアミ55」が軽自動車初のターボエンジンを搭載。
その後、スズキも追従するように1985年に「アルトターボ」を発売し、軽自動車のパワー競争が始まります。
そして、1987年にはパワー競争の頂点に経つ「アルトワークス」シリーズが登場。
エンジンは550cc直列3気筒DOHCターボで、最高出力は64馬力を発揮し、これがきっかけで軽自動車の出力自主規制の上限が64馬力となります。
バリエーションはビスカスカップリング式センターデフを採用したフルタイム4WDの「RS-R」と、2WDの「RS-S」、「RS-X」の3種類で、まだ装備が簡素な時代なため2WD車は610kgほどと超軽量でした。
その後もモータースポーツを舞台に、高性能化が加速していきました。
●ダイハツ「ミラ TR-XX EFI」
1979年に、簡素な装備で徹底的にコスト削減をおこない、47万円という低価格を引っさげて登場した軽ボンネットバンのアルトは、大ヒットを記録。
スズキと競合していたダイハツもアルトと同様に、軽乗用車「クオーレ」の軽ボンネットバンの「ミラ クオーレ」を1980年に発売しました。
他車種から流用した550cc4サイクル直列2気筒エンジンを搭載した、ベーシックなFF車に仕立てられ、アルトの2サイクルエンジンの音と排気の煙を嫌う層からは、広く受け入れられます。
そして、1985年に2代目が発売されると、スズキとの争いは激化していきました。
1985年に登場した3気筒エンジンの2代目ミラは、アルトターボに対抗して「ターボTR-XX」を追加ラインナップ。エンジンはキャブレターターボで、最高出力50馬力を発揮します。
さらにアルトを突き放すため、1987年には電子制御燃料噴射装置になったTR-XX EFIが登場し、最高出力58馬力へと向上。
しかし、アルトワークスの登場でスズキに先行されたことで、ミラもパワーアップを図り、1988年には64馬力を達成しました。
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