トヨタのFCV新型「ミライ」に予想以上の問合せ増! デザイン&性能の反響はいかに
FCVは充填インフラと車両価格がネックか
前出とは別の販売店スタッフも「40代以上が多い」と話しており、ミドル層以上からの注目が高いようです。
また、ほかの販売店でも問い合わせの数に比べて商談が決まった例は少ないようで、ユーザーも慎重になっていることがわかります。
しかし、新型ミライには初代の発売時とは違った雰囲気が流れているようで、販売店スタッフは以下のように話します。
「初代モデルの頃はまだ燃料電池車や水素ステーションへの馴染みがなく、ミライは『物好き』な人が買うという印象が強かったです。
価格も高級車並みなうえ、よほど新しい物好きという人でなければ、ほとんど関心はありませんでした。
新型でも同様のお客さまは多いものの、今回はいわば『一般』のお客さまからも問い合わせを頂いています。
なかには、『近所に水素ステーションが出来たので検討を考えている』という人もいらっしゃいました。
インフラも徐々に整っていることから燃料電池車のハードルが下がっているという実感があるため、新型モデルの売れ行きには期待しています」
トヨタによると、2020年7月時点で157基(計画中26基)が開業または準備中だといい、今後は2020年度までに160基、2025年までに320基を全国で整備していくとしています。
未だ発展途上とはいえど、徐々にその範囲を広げており、一度は見かけたことがあるというユーザーも増えています。
しかし、前出のスタッフによれば、インフラという課題は地道に解決していますが、価格面では不安が残ると話します。
たしかに、新型ミライの新車価格は、初代モデル同等並みといい、極端に安くなることは現状では難しいです。
2020年度(令和2年度)時点の国からの補助金は、現在販売されている初代ミライの場合で204万円です。さらに、都道府県や市区町村からの補助金がそれぞれ数十万円でるため実質の車体価格は500万円前後になります。
しかし、500万円前後であれば国内外のブランドで魅力的なモデルも多いため、購入に至るにはハードルが高いといえます。
そんななか、新型モデルとなり登場する新型ミライは、かつてクルマの歴史を変えたといわれる同社のハイブリッドカー「プリウス」のように、その名の通り自動車の「未来」を背負うモデルになれるのでしょうか。
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