ボディは小さくても意外と本格派!? 小さな高級車を目指した車3選
高級車というと、大きなボディに大排気量のエンジンを搭載し、装備が充実した豪華な内装というイメージがあります。しかし、小さなボディでも高級車のような雰囲気を目指したクルマも存在。そこで、高級車をイメージさせるコンパクトモデルモデルを、3車種ピックアップして紹介します。
コンパクトなボディながら高級車を目指したクルマを振り返る
高級車のイメージというと、大きなボディに大排気量かつ高性能なエンジンを搭載し、充実した装備の豪華な内装のクルマではないでしょうか。
実際に高級車の多くは大型のセダンやクーペが主流で、近年はSUVにも数多くの高級車が存在します。
一方で、比較的コンパクトなサイズで、高級感を演出したようなモデルも存在。そこで、高級車をイメージさせるコンパクトモデルを、3車種ピックアップして紹介します。
●ホンダ「コンチェルト」
ホンダは1980年代に英国のローバーグループと提携して、お互いの国で販売するクルマの共同開発をおこなっていました。
そのなかの1台が、1988年に発売されたホンダ「コンチェルト」です。
ボディは「シビック」クラスの4ドアセダンと5ドアハッチバックで、ずばり小さな高級車をコンセプトとしていました。
外観は6ライトウインドウが特徴的なヨーロピアンスタイルで、小さな「レジェンド」をイメージさせるフロントフェイスを採用。
搭載されたエンジンは、1.5リッターと1.6リッターの直列4気筒で、4ドアセダンには従来のスタンバイ式4WDだけでなく、前後輪と後輪左右のタイヤへ独立して駆動力配分をおこなう、新世代の4WDシステム「INTRAC(イントラック)」を採用するなど、先進的な機能も盛り込まれました。
また、高剛性モノコックボディや、外装のフラッシュサーフェス化により、走行時におけるロードノイズや風切り音が抑えられており、快適な乗り心地を実現。
内装では本革シートが設定され、上級グレードにはクラス初のパワーシートを装備し、フルオートエアコンも選択可能でした。
コンチェルトはヨーロッパの伝統とホンダの技術を融合した、プレミアムコンパクトの先駆け的存在でしたが、販売的には成功したとはいえず、1992年に後継車の「ドマーニ」が登場したことで、コンチェルトの名前は一代限りで消えてしまいました。
●ダイハツ「ミラジーノ」
かつて、ダイハツの軽自動車の主力車種といえば「ミラ」で、初代は1980年に発売された軽ボンネットバンの「ミラクオーレ」です。
その後ミラは代を重ね、1997年に4代目をベースにしたクラシカルなイメージの「ミラ・クラシック」を発売し、1999年には5代目ミラの派生車として「ミラジーノ」が登場。
かつての名車「コンパーノ」をモチーフにしたといわれる丸型ヘッドライトのフロントフェイスや、メッキバンパーなど、外観はクラシカルな演出が図られています。
2004年には、ミラとボディを共用しないオリジナルデザインとなった2代目ミラジーノが登場。シャシは6代目ミラと共通でしたが、フロントウインドウの角度を立ててリアピラーの傾斜をなだらかにしたことで、よりクラシカルな雰囲気となりました。
そして、2005年に高級車をイメージさせる「プレミアムX」グレードを新設。
プレミアムXは内装に本革とスエード調フルファブリックを組み合わせたシート、ウッド調インパネとシフトノブ、MOMO製ウッドステアリング、文字をメッキで加飾したクラシカルなメーターなどを装備し、かなり本格的なつくりでした。
実際には軽自動車で高級車はありえませんが、シックな内装は軽自動車のイメージを超えていたといえます。
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