3億円以上のフェラーリ「モンツァSP1/SP2」をノビテックがチューニング!

フェラーリの「イーコナ」シリーズである「モンツァSP1/SP2」用のチューニングパーツをノビテックがリリース。さすがにエクステリアのデザインには手が加えられていないが、オリジナルが重要視されるフェラーリにあって、ノビテックの試みは受け入れられるのだろうか。

3億円以上はする「モンツァSP1/SP2」にチューニングパーツは必要か?

 フェラーリは2018年9月に「Icona=イーコナ」とネーミングされた、あらたな限定車のシリーズを発表した。

 そのファーストモデルとなったのが、「モンツァSP1」そして「モンツァSP2」の両車である。Iconaのコンセプトは、1950年代のもっとも刺激的な勝利だけを目標に、妥協しないレースカーを製作したフェラーリの歴史と記憶を現代に甦らせることにあった。

 ネーミングに掲げられたモンツァもまた、このコンセプトを明瞭に物語るものといえる。

ノビテックがフェラーリのイーコナモデルである「モンツァSP1」をチューニング!
ノビテックがフェラーリのイーコナモデルである「モンツァSP1」をチューニング!

 1954年に3リッター直列4気筒エンジンを搭載して誕生した「750モンツァ」、同年に3リッターV型12気筒エンジンを採用してデビューを飾った「250モンツァ」。熱狂的なフェラリスタのなかには、一見見分けがつかぬほどによく似た、両車のスタイルを覚えている人もいるかもしれない。

 750モンツァは、その後さらに排気量を拡大し、3.4リッターの「860モンツァ」へと進化するが、この一連のモンツァと同様に、現在に復活を遂げたモンツァSP1とSP2は、遠景からはほとんど両車の見分けはつかないだろう。なぜなら、SP1はシングルシーター、SP2は2シーターとして設計されていることが大きな違いとなり、ボディラインそのものは完全に共通だからだ。

 つまり、SP1の助手席側トノカバーを外し、助手席用の装備、ウインドウプロテクターやロールバーを装備したモデルがSP2となる。

 500台が限定生産されるというモンツァSP1/SP2。それを購入するだけでもフェラーリの厳しい審査があるというが、早くもドイツのチューニングメーカー、ノビテックは、このSP1/SP2用のチューニングパーツを開発してきた。

 モンツァSP1/SP2に搭載されるエンジンは、「812スーパーファスト」直系のV型12気筒となり、最高出力は810psで、0−100km/h加速2.9秒を実現している。

 まずエンジン関連では、810psから844psまでパワーアップするノビテック・テレトロニックと、ノビテック・スイッチトロニックを用意。この組み合わせによって、強力なパワーをより速く引き出そうという仕組みだ。

 エグゾースト系の品揃えは実に豊富だ。フラップレギュレーションインコネルなしの電力最適化排気システムを始め、触媒交換用のゴールドパイプセットとゴールドで仕上げられたパーツは、すべて999ファインゴールドメッキで仕上げられており、放熱性に大きな効果を生んでいる。

 オリジナルのスポーツスプリングキット、アルミニウム・スペーサー。チタンホイール・ボルトセットはすでに発売済み。ホイールは21インチと22インチが、それぞれ3タイプ用意されている。

 イーコナという、特別なフェラーリを購入できるカスタマーは、はたしてチューニングの世界に興味を抱くのだろうか。その意味でもこのノビテックのチャレンジは、今後のチューニング業界を占う意味でも、重要な試みとなりそうだ。

【画像】ノビテックがパワーアップさせた「モンツァSP1」とは?(11枚)

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