無骨な見た目こそ速さの証だった! 昭和のGTカー5選
ライバルとして激戦を繰り広げた2台の「GT」とは
●日産「スカイラインGT」
1957年にプリンスから発売された初代「スカイライン」は、先進的なメカニズムを採用する主力セダンとして誕生。そして、1963年に登場した2代目では、6気筒エンジンを搭載した「スカイラインGT」がレースで活躍したことで、スポーティセダンとして、広く知れ渡りました。
1966年にプリンスと日産が合併した後は、1968年に3代目となる日産「スカイライン」に生まれ変わりました。
トップグレードに直列6気筒エンジンを搭載した「2000GT」を設定し、長いエンジン長からロングノーズとなっていたことで、オーソドックスなセダンスタイルでありながら伸びやかなフォルムを実現。
1969年には、2リッター直列6気筒4バルブDOHCエンジンを搭載した、初代「スカイラインGT-R」が誕生。同年にはフロントグリルやテールランプの意匠変更をおこない、1970年にはホイールベースを短くして運動性能を高めた2ドアハードトップが追加ラインナップされました。
全体的に四角いスタイルから後に「ハコスカ」の愛称で呼ばれるようになった3代目スカイラインは、日産を代表するGTとして人気を博し、「スカG」として代を重ねました。
●マツダ「サバンナGT」
1971年に登場したマツダ初代「サバンナ」は、世界初の量産ロータリーエンジン車である「コスモスポーツ」から数えて通算5車種目のロータリーエンジン搭載車です。
発売当初は2ドアクーペと4ドアセダンが設定され、高性能な491cc×2ローターの「10A型」エンジンを搭載しながら比較的価格が安かったために、若者を中心に人気が高まりました。
1972年には、573cc×2ローターから最高出力120馬力を誇る「12A型」ロータリーエンジンを搭載した「サバンナGT」を追加ラインナップ。
1971年から参戦していたツーリングカーレースでは、スカイラインGT-Rの連勝を阻み、1972年のレースには1位から3位までの表彰台をロータリーエンジン搭載車が独占するなど、圧倒的な動力性能を誇りました。
その後、マツダのGTは、1978年発売の初代「サバンナRX-7」に引き継がれるとともに、1985年に登場した高性能モデルで、国産乗用車初のフルタイム4WDを採用した「ファミリアGT/GT-X」に採用されました。
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現行の国内モデルでは、GTの名を冠したグレードは激減してしまいました。
たとえば日産では伝統的にスカイラインがGTを継承していますが、ほかのモデルでは「フーガ」のみです。また、トヨタは「86」のみとなってしまいました。
そんななか奮闘しているのがスバルで、新型「レヴォーグ」ではしっかりとGTグレードを主軸に展開しており、グランドツーリングカーというコンセプトを体現しています。
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