トヨタ新型「ヤリスクロス」と新型「キックス」フルオプションでの小型SUV比較

人気のコンパクトSUVの最上級グレードをフル装備にすると、どのようなオプション装備がつくのでしょうか。販売面で競合するトヨタ「ヤリスクロス」と日産「キックス」をピックアップして検証しました。

人気のSUV 新型「ヤリスクロス」と新型「キックス」の価格帯は?

 トヨタが2020年8月31日に発売した新型「ヤリスクロス」は、近年注目を集めるコンパクトSUV市場に投入された新規車種です。一方、同カテゴリでは6月30日に日産新型「キックス」も発売され、盛り上がりを見せています。

 両車ともに最新モデルということで、パワートレインや安全装備などにおいて新しいものが搭載され機能が充実していますが、それぞれに設定されるオプション装備をフル装備するといくらになるのでしょうか。

 ヤリスクロスとキックスの最上級グレードに、それぞれ選択できるメーカーオプションをすべて装着し、価格や装備内容を見ていきます。

トヨタ「ヤリスクロス」
トヨタ「ヤリスクロス」

 新型ヤリスクロスの価格(消費税込、以下同様)は、179万8000円から281万5000円という設定です。ガソリン仕様とハイブリッド仕様が設定され、どちらでもFFと4WDを選択することができます。最上級グレードは「HYBRID Z」(FF仕様の場合258万4000円)です。

 一方、新型キックスは275万9900円から286万9900円という価格設定です。グレードは「X」グレードと「X ツートーンインテリアエディション」グレードのみで、全車「e-POWER」というシリーズ式ハイブリッドシステムを搭載。駆動方式もFFに限られます。

 今回は、新型ヤリスクロスの「HYBRID Z」(FF仕様)と、新型キックスの「X ツートーンインテリアエディション」に、それぞれ選択できるメーカーオプションをフル装備して、価格と装備を比較していきます。

※ ※ ※

 近年注目される安全装備を見ると、衝突被害軽減ブレーキやペダルの踏み間違え事故防止装置などの基本的な予防安全装備は両車ともに標準となっています(新型ヤリスクロスはエントリーグレードのみ衝突被害軽減ブレーキやペダルの踏み間違え事故防止装置が未装着)。

 しかし、新型ヤリスクロスの安全装備を見ると、トヨタ車のなかでもまだ採用例の少ない先進装備において、メーカーオプション扱いとなっているものがあります。

 なかでも特徴的なのは駐車を支援する装備「トヨタチームメイト[アドバンストパーク(バックモニター付)]」です。同社のコンパクトカー「ヤリス」で初搭載された装備で、新型ヤリスクロスは2例目となります。
 
 ステアリングだけでなくアクセルとブレーキもクルマが制御し、ドライバーは案内に従ってシフト操作するだけで駐車が完了します。事前に駐車位置を登録することで、白線のない駐車場での使用も可能です。メーカーオプション価格は7万7000円に設定されています。

 ちなみに、新型ヤリスクロスは衝突被害軽減ブレーキも高性能です。自転車(昼のみ)や昼夜の歩行者、そして右折時の対向車や右左折時の歩行者も検知する最新タイプが搭載されています。新型キックスの場合は、昼の歩行者や車両のみとなります。

 一方、新型キックスは用意される安全装備がすべて標準装備で、オプション費用がかからない点が特徴です。

 また、日産ならではの機能として知られる渋滞走行時と巡航走行時にアクセル、ブレーキ、ステアリング操作が協調してアシストされる「プロパイロット」も全車標準装備となります。

 ただし、車両を上から見たような映像で周囲の状況を確認できる機能(トヨタ:パノラミックビューモニター、日産:アラウンドビューモニター)はどちらもメーカーオプションとなります。

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