運転中に集中豪雨! 視界不良や冠水時の対処法とは

近年、日本では台風や前線・低気圧などの影響により、局地的に強い雨が降る集中豪雨が増加しています。高速道路を運転中に集中豪雨に遭遇し、視界不良となった場合、いったいどのように対処すればいいのでしょうか。

ワイパーが役に立たないほどの集中豪雨

 2020年の夏は日本各地で観測史上最高気温を記録するなど、灼熱の夏日が続いている影響もあり、局地的に強い雨が降る集中豪雨が増加しています。

 高速道路や一般道を運転中に、天気予報でも予想が難しいような突然の集中豪雨で、視界不良に見舞われてしまった場合、どのように対処すればいいのでしょうか。

 それぞれの場所での対処法を聞いてみました。

集中豪雨のイメージ
集中豪雨のイメージ

 まず、路肩を含めた高速道路上での駐停車は、道路交通法で禁止されています。

 しかし、道路交通法 第七十五条の八では、高速道路上の駐停車について次のように規定されています。

「自動車は、高速自動車国道等においては、法令の規定若しくは警察官の命令により、又は危険を防止するため一時停止する場合のほか、停車し、又は駐車してはならない」

 そのため道路交通法では、高速道路上でも危険を防止するための一時停止は認められていることになります。

 一方で、集中豪雨での視界不良は、他車も同様に起きているため、必ずしも停車することが安全とは限りません。

 前が見えず、ハザードを炊いて路肩に停車したクルマが集中豪雨で見えず、後続車が追突してしまうことも起こり得ます。

 では、いったいどのように対処すればいいのでしょうか。

 警察庁の担当者は、次のように話します。

「道路の状況にもよりますが、停車することで危険な場合も多々あります。

 集中豪雨で走行するのが困難なほど視界が悪いのであれば、それは周りを走行しているすべての車両に当てはまります。

 そうなると、路肩での停車などに気付かずに後続車が追突してしまう危険性も高くなります。

 その状況で路肩に停車していても、取り締まられる可能性は低いですが、安全な速度で徐行して、次のSA・PAまで細心の注意を払いながら進んでもらうことが最適な方法かと思います」

※ ※ ※

 続いて一般道で集中豪雨に遭遇した場合、ニュース映像でもよく見られるのが、道路が川のような状態になるシーンです。

 また、アンダーパスなどに雨水が大量に貯まることも珍しくありません。

 そうした状況でクルマが冠水してしまった場合は、どうすればいいのでしょうか。JAFの担当者は、次のように説明します。

「万が一、クルマが冠水した場合はすぐにクルマを停め、エンジンを停止させてから避難してください。このとき、冠水した道路にはどんな危険が潜んでいるかわかりません。

 ゆっくりと足をついて足もとを確かめながら、安全な場所まで行き、ロードサービスや販売店に連絡してください。

 また、水が引いたからといって不用意にエンジンをかけると、クルマの故障や感電につながる危険もあるので、再始動はおこなわないようにしましょう」

※ ※ ※

 夏の終わりから秋にかけては、台風が日本に近づく季節となっています。

 また、日本近海の海水温上昇の影響からか、例年に比べ集中豪雨の発生回数がかなり高くなっていることもあり、予期せぬ大雨被害を受ける可能性は否めません。

 とくに天災の場合は、危険を感じているのは周りのクルマも同様です。自分だけではないことを忘れず、落ち着いて行動することが大切です。

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