ユニークかつ斬新なデザイン!? 再評価されるべき3列シート車3選
ミニバンに代表される3列シート車は、ファミリー層を中心に高い人気を誇っています。一方で、これまでミニバンだけでなく、さまざまな3列シート車が出ては消えてを繰り返しています。そこで、いまならもっと評価されてもおかしくない3列シート車を、3車種ピックアップして紹介します。
いまならもっと評価されそうな3列シート車を振り返る
1990年代に爆発的に普及したミニバンは、3列シートが設定され6人から8人の多人数乗車が可能なため、ファミリー層から絶大な人気を獲得。
たとえ3列目のシートを使う機会が年に数回でも、ミニバン=3列シートというニーズは健在です。
一方で、ミニバンだけでなく、これまでさまざまな3列シートが誕生しては消えていきました。
そこで、いまならもっと評価されてもおかしくない3列シート車を、3車種ピックアップして紹介します。
●日産「キューブキュービック」
1998年に、コンパクトカーの日産2代目「マーチ」のコンポーネンツを使って開発されたトールワゴン、初代「キューブ」が発売されました。コンパクトなボディサイズながらマーチよりも広い室内空間を実現したことで人気となります。
そして、2002年には、キューブという車名にふさわしい「箱型」デザインの2代目が登場。左右非対称のリアゲートが斬新で、箱型の副産物として見切りの良さもあり、若い年齢層のユーザーから高い支持を得ました。
そして、2003年にはこの2代目キューブをベースに、ロングホイールベース化した3列シート7人乗りミニバンの「キューブキュービック」が登場。
ボディサイズは全長3900mm×全幅1670mm×全高1645mm、ホイールベース2600mmと、キューブに対して全長、ホイールベースともに170mm長くなっています。
キューブと外観のデザインで明確な違いはほとんど無く、リアドアが3列目シートの乗降性から長くなっていますが、両車を並べてみないと、一見して見分けられないほどでした。
発売当初、搭載されたエンジンは98馬力の1.4リッター直列4気筒のみで、2005年のマイナーチェンジで1.5リッターエンジンが追加されます。
3列目シートの足元はかなり狭く、シートバックも立っており、居住性は評価されるものではありませんでしたが、トヨタ「シエンタ」よりも360mmも短い全長で3列シート実現したパッケージングはスゴいといえるでしょう。
キューブキュービックは大いに話題となりましたが、2008年に3代目キューブの登場を期に、1代限りで消滅してしまいました。
●スバル「エクシーガ クロスオーバー7」
2008年に登場したスバル「エクシーガ」は、「レガシィツーリングワゴン」などで培ったステーションワゴンづくりのノウハウを生かし、3列シートで7人がしっかり乗れる高い居住性と、広い室内空間を実現したミニバンです。
シャシやプラットフォームを含む部品の約50%をレガシィと共有し、発売時はターボと自然吸気とも2リッター水平対向4気筒DOHCエンジンを搭載。2009年には2.5リッターエンジン搭載車も追加ラインナップされ、3列シート車ながらパワフルな走りを披露。
SUV人気が高まっていた2015年には、エクシーガをベースにSUVの要素を取り入れた内外装とした、新型クロスオーバーモデル「エクシーガ クロスオーバー7」を発売しました。
都会的なSUVには十分なロードクリアランスである、最低地上高170mmを確保した専用サスペンションと、立体駐車場への対応も考慮しながら全幅を1800mmまで拡大。
エンジンは最高出力173馬力を発揮する2.5リッター水平対向4気筒DOHCのみを搭載。
外装では大型フロントグリルやルーフレールを装備し、前後バンパーや樹脂製ホイールアーチなど、SUVらしさを表現しています。
しかし、販売が伸び悩んだことから2018年に販売が終了し、「ドミンゴ」にはじまったスバルの3列シート車は国内市場から消滅してしまいました。
現在、ミニバンからの乗り換え需要として3列シートSUVが販売好調なため、エクシーガ クロスオーバー7も、もう少しの期間売っていれば状況が変わったのかもしれません。