人生最後はプリウス? 初心者からベテランまでを虜に!? 年配層に支持されるワケ
トヨタ「プリウス」は世代を問わず、幅広い客層から愛されているモデルです。とくにシニアドライバーから支持されていますが、それは一体なぜなのでしょうか。
その人気はシニアドライバーにまで
トヨタ「プリウス」は、1997年12月に世界初の量産型ハイブリッドカーとして発売されました。
「21世紀に間に合いました」というキャッチコピーで、化石燃料依存からの脱却しようとする21世紀の自動車業界をけん引した日本が世界に誇るハイブリッドカーです。
その後、2代目(2003年)、3代目(2009年)、そして現行モデルとなる4代目(2015年)とハイブリッド性能の進化や時代に合わせたて歴史を重ねています。
そのなかでも、年間販売台数において、3代目プリウスは2010年に31万5669台、2012年に31万7675台と過去にもあまり例がない30万台超えを二度も達成するなど、「トヨタ=プリウス」、「プリウス=ハイブリッド車」といえるほど世界的に人気なモデルへと成長しました。
また、現行プリウスはかねてから不評だったデザイン面などを2018年末にマイナーチェンジを実施。その成果もあり、2019年には年間12万5587台を販売して登録車No.1に輝いています。
そんなプリウスは、シニアドライバーからの需要も高いといいます。プリウスのユーザー層や人気の理由について、トヨタは次のように話します。
「プリウスを購入する65歳以上のシニア層が、全体の約36%を占めています。65歳以上の購入比率が高いクルマはプリウスのほかにも存在しますが、65歳以上のクルマの購入台数でいえばプリウスが最多です。
ただし、プリウスはシニア層だけでなく幅広い年齢層に人気があるクルマです。人気の理由としては、『燃費の良さ』『サイズ感』『運転のしやすさ』『積み重ねたプリウスの実績』であると考えています」
ユーザーから反響について、トヨタの販売店スタッフは以下のように話しています。
「プリウスを検討される人は、『プリウスからプリウス』、『初めてのクルマとしてプリウス』というように長く乗る人か初めてのクルマとして選択されることも多いです。
また、ある程度お歳を召した人では、最後に乗り換えるクルマとして燃費が良く安全性が高いプリウスを選ばれることもあります。
プリウスの安全装備は、ほかのモデルと比べても常に一歩先をいっています。また、2020年7月に安全装備の一部改良をおこなったことで、より一層安全性が高くなりました」
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7月の改良でプリウスは、予防安全パッケージ「Toyota Safety Sence」の機能を向上。具体的には、プリクラッシュセーフティの検知範囲を、夜間の歩行者と昼間の自転車運転者に拡大させてほか、レーダークルーズコントロール使用時に、同一車線内中央を走行できるよう操舵を支援する「レーントレーシングアシスト(LTA)」を装備しました。
最大の注目点は、既存のシステムに加え急なアクセルの踏み込みによる加速を抑制する「プラスサポート(急アクセル時加速抑制)」をトヨタ初として採用していることです。
プラスサポートは、障害物を検知して加速抑制やブレーキ作動をおこなうインテリジェントクリアランスソナーに加え、ペダル踏み間違い事故を抑止し、被害の軽減に貢献することを狙いとしています。
高齢者や運転に不安があるユーザー向けの専用スマートキー「プラスサポート用スマートキー」で解錠すると自動的に起動。進行方向に障害物がない場合でも、ペダルの踏み間違い操作を検知した際に加速を抑制するなど。昨今の社会事情に対応した機能です。
また、安全装備向上のほかにも災害時に役立つ外部給電機能が全車標準装備となりました。
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このように、現在主流となりつつあるハイブリッド車や売れ続けるクルマゆえの交通社会を代表する安全先進機能を搭載することは、単純に人気のクルマだから出来るわけではなく、約20年という歳月で積み重ねた「プリウスブランド」あってのことだといいます。
実際にプラスサポート機能はプリウスから導入されましたが、その理由についてトヨタは「トヨタを代表する『プリウス』から導入することに大きな意味がある」と説明しています。
そして日本人の性格上、「新しいものを好む」傾向にあるのと同時に「他人と合わせる」という感覚も持ち合わせています。
そのため、クルマに限らず新しい物が出るとすぐに飛びつきますが、売れている物や認知度が高い物、そして信頼性がある物も人気が高くなる傾向にあるのです。
販売台数で見れば後発の新しいクルマが売れることは必然的ですが、それでも常に時代の先を走るプリウスは「売れて当たり前」ではなく「売れる努力を継続している」ということが、プリウス人気の根底にあるのかもしれません。
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