2代目のジンクスに苦労!? 初代ほどインパクトがなかった日産車5選

伝説の初代とはまったく異なる2代目とは!?

●フェアレディZ

初代が偉大すぎたことで苦労した2代目「フェアレディZ」
初代が偉大すぎたことで苦労した2代目「フェアレディZ」

 1969年に登場した初代「フェアレディZ」は、斬新なファストバックスタイルと優れた足まわり、高性能なエンジンを搭載した生粋のスポーツカーとしてデビュー。

 日本でヒットしたことに加え、アメリカではダットサン「240Z」の名で大ヒットを記録。アメリカでは英国製スポーツカーを駆逐し、ポルシェを本気にさせたと、いまも語り草になっているほどです。

 実際に生産されたフェアレディZのほとんどが、アメリカへ輸出されていたといわれています。

 そして1978年に、初代からキープコンセプトとした2代目フェアレディZを発売。アメリカでの展開は1979年からで、ダットサン「280ZX」の車名が与えられました。

 搭載されたエンジンは初代を踏襲する直列6気筒のみで、トップグレードには2.8リッター自然吸気、さらに2リッターターボも追加。

 全体のフォルムは初代のイメージを残しつつ、ボディサイズを全長4420mm×全幅1690mm×全高1295mmと、大きく伸びやかなフォルムになりました。

 また、1980年にはルーフセンターを残しながらもオープンエアドライブが楽しめる、左右独立の脱着式グラスルーフを持つ「Tバールーフ」をラインナップするなど、華やかさも取り入れています。

 しかし、初代よりも大きく重くなったボディや、豪華になった室内、レースにも出場していなかったなどから、スポーツカーよりもGTカーのイメージが強くなり、初代ほどの人気とはなりませんでした。

 現在、旧車人気が高まっていますが、やはり初代フェアレディZの人気は別格です。

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●シルビア

ロータリーエンジンを搭載していれば違った運命だった!? 2代目「シルビア」
ロータリーエンジンを搭載していれば違った運命だった!? 2代目「シルビア」

 1965年に発売された初代「シルビア」は、2シーターオープンスポーツカーの「フェアレディ」をベースに、美しいデザインの2ドアクーペボディを架装したスペシャルティカーとしてデビュー。

 内外装のデザインを優先したことで、製造工程の多くが手作業でおこなわれるなど、量産できる状況ではなく、当時の価格はセドリックを超える120万円に設定されるなど、とても若者には手が出せるクルマではありませんでした。

 そのため、1968年には生産を終え、わずか554台しか販売されず、後に幻の名車として名を馳せます。

 ここで一旦はシルビアの系譜は途絶えますが、1975年に2代目シルビアとして正式名称「ニュー・シルビア」がデビュー。

 2代目は大衆車の「サニー」のシャシをベースに開発された新時代のスペシャルティカーで、外観のデザインはアメリカ市場を意識した流麗なファストバックスタイルとなっていました。

 しかし、ちょうど排出ガス規制が強化された時期に発売されたことで、速そうな見た目ほどのパワーもなく、販売は低迷します。

 さらに外観のデザインも、美しい初代と比べ日本人の好みではなかったようです。

 3代目ではパワフルなターボやDOHCエンジンを搭載し、外観も直線基調のシャープな印象となったことで人気を回復。

 歴代シルビアでは、話題性という点で2代目がもっとも苦労したのではないでしょうか。

 ちなみに、2代目シルビアは日産製ロータリーエンジンの搭載が予定されていましたが、オイルショックなどの影響で計画は白紙となってしまいました。

 もし、2代目にロータリーエンジンが搭載されていたら、違った歴史になっていたかもしれません。

※ ※ ※

 話題性に富んだ初代を2代目が超えるのは難しいのですが、2代目が大ヒットした例はいくつもあります。

 たとえば、トヨタ「プリウス」や、三菱「パジェロ」、ホンダ「プレリュード」などです。

 なかでもプリウスの場合、初代の方が圧倒的に注目されたものの、価格が高く、ユーザーの環境意識もそれほど高くなかったことからヒットしませんでした。

 新型車がヒットするには、さまざまな要因が重ならないと実現しないので、いかに新型車開発が難しいかが伺えます。

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Writer: くるまのニュース編集部

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