軍用「Gクラス」は540万円!! 人気SUV3車種の最新オークション動向

「Gクラス」のライバル「ディフェンダー」と「ラングラー・アンリミテッド」落札価格は?

 続いて登場したのは、長年メルセデス・ベンツGクラスとライバル関係にある、ランドローバーの「ディフェンダー」だ。

 ちなみにディフェンダーという車名が使用されるようになったのは、1989年にディスカバリーがランドローバーのモデルラインナップに加えられたことが直接の理由で、それまでの「90/110」が、新たにディフェンダーと名乗るようになったのだ。

●1992 ランドローバー・ディフェンダー110

3.5リッターのローバー製V型8気筒エンジンが搭載されたランドローバー「ディフェンダー110」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's
3.5リッターのローバー製V型8気筒エンジンが搭載されたランドローバー「ディフェンダー110」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's

 ネーミングに添えられる110という数字は、単純にホイールベースの長さを示すもので、出品車のホイールベースは110インチ(約2794mm)。キャビンはフロントシートのほかに、2名ずつが向かい合って座る4名分のシートが用意されている。もちろんシートを収納すれば、そこは巨大で実用的なラゲッジスペースとなるわけだ。

 ソフトトップもまだまだ素晴らしいコンディションだ。フロントには最高出力100psの3.5リッターのローバー製V型8気筒エンジンが搭載され、これに5速MTが組み合わされている。

 走りへの期待も非常の大きい、このディフェンダー110。予想落札価格の9万−11万ドル(邦貨換算約960万−1180万円)に対して、入札は11万ドル(同1180万円)まで続いた。モデルの珍しさに加えて、オークション前にメンテナンスがおこなわれていることと、ディフェンダーそのものの人気がこの落札価格を裏付けているといえるだろう。

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●2018 Jeepラングラー・アンリミテッド・カスタム

さまざまなカスタムが施されたJeep「ラングラー・アンリミテッド」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's
さまざまなカスタムが施されたJeep「ラングラー・アンリミテッド」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's

 それではさらに新しい現代のSUVの人気はどうか。あえてこのオークションで落札しなくても、街の中古車店でいくらでも在庫はあるだろう、2018年式のジープ「ラングラー・アンリミテッド」のカスタムモデルのリザルトをチェックしてみた。

 予想落札価格の5万ドル−7万ドル(邦貨換算約530万円−750万円)に対して、落札価格は5万1700ドル(同550万円)。まずは普通のリザルトである。

 さまざまなカスタムが施されたこのラングラー、実はその収益金の全額は、退役軍人のための介助犬(シェラデルタサービスドッグ)をサポートするための寄付金として使用されるのだという。シェラデルタは介助犬を困っている退役軍人とペアリングすることを、おもな目的とする団体で、これまでに400人以上の退役軍人に民間の普通の生活に戻るために必要な介助犬とのペアリングをおこなってきたという。

 海外のオークションでは、こうした寄付目的のクルマも多く、日本との文化の違いを感じるところだ。

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