国産車では絶滅寸前!? 便利なリアガラスハッチ搭載車が激減したワケ

ガラスハッチ減少はコストとボディ剛性の問題か?

 現在ではあまり注目されていない装備のひとつとなっている開閉式リアガラスハッチですが、装着車が減った理由は何なのでしょうか。自動車業界関係者は、次のようにいいます。

ジープ「ラングラー」のリアガラスハッチ
ジープ「ラングラー」のリアガラスハッチ

「まず大きな理由のひとつは、製造コストの問題だと思います。リアゲートを分割式にするより1枚のゲートにしたほうが、当然ながら製造コストは安くできます。

 またボディ剛性の確保にも関連してくるかもしれません。分割されたリアゲートより1枚の強度を持ったゲート(ドア)のほうが、当然ながらボディ剛性を確保しやすいという側面があります」

 開閉式リアガラスハッチはパーツ点数が増える分だけ製造コストが高くなってしまい、後ろからの衝突などでリア周りを修理する場合には余計に費用がかかってしまう可能性も高いでしょう。

 ラゲッジスペースをあまり活用しないユーザーにとっては、メリットが少ないかもしれません。

 その一方で、BMW「3シリーズ ツーリング」に乗るオーナーは次のようにいいます。

「ミニバンのようなにフロアが低すぎて物が取れないという問題もなく、リアゲートを全開にしたときにラゲッジスペースから荷物が落ちてしまうこともなくなり、趣味の釣具の小物などを紛失する心配がかなり減りました」

 仕事や趣味の道具をラゲッジスペースにたくさん積むオーナーにとって、開閉式リアガラスハッチはかなり利便性が高いといえます。

※ ※ ※

 開閉式リアガラスハッチではありませんが、ホンダ「ステップワゴン」で採用された「わくわくゲート」と呼ばれる分割式横開き式補助ドアは評判も良かったのですが、2020年におこなわれた一部改良では非装着車も設定されました。

 しかしわくわくゲートを実際に使ってみると意外に便利で、残してほしい装備のひとつであるといえます。

 また、ジープの人気車種「ラングラー」と「グランドチェロキー」はガラスハッチを採用しています。国産車では減少していますが、海外においては需要がある装備なのかもしれません。

日産・セレナ のカタログ情報を見る

【画像】便利なのに… 激減したリアガラスハッチとは?(31枚)

参加無料!Amazonギフト券贈呈 自動車DXサミット BYD登壇 最新事例を紹介(外部リンク)

画像ギャラリー

Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ

2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。

1 2

実績500万人超!お得に車売却(外部リンク)

新車不足で人気沸騰!欲しい車を中古車で探す

【NEW】自動車カタログでスペック情報を見る

【2025年最新】自動車保険満足度ランキング

最新記事

メーカーからクルマをさがす

国産自動車メーカー

輸入自動車メーカー