超ド級!? レクサス新型「IS」は予想以上の進化? 3つの走りの違い
新型コロナウイルスの影響により度重なる発表延期となっていたレクサス新型「IS」は2020年6月16日に世界初公開されました。世界中から注目を集める新型ISはどのような進化を遂げているのでしょうか。
ただのマイナーチェンジではない!? 驚きの進化の内容とは
2020年6月16日に発表されたレクサス「IS」。その変更内容はマイナーチェンジ以上フルモデルチェンジ未満といった感じですが、一足先に試乗ができました。
試乗は袖ヶ浦フォレストレースウェイでおこなわれましたが、コンパクトFRスポーツセダンをチェックするには最適のステージといっていいと思います。
エクステリアはすでに写真で公開され高い評価を得ていますが、実車を見るとよりカッコ良さが際立ちます。
低いフロント周り、ワイド&ローを強調したスタイルの良さ、クーペを彷彿とさせるサイドビュー、そして横一文字コンビネーションランプが特徴のリア周りと、素直に「セダンっていいよね」と思えるスタイルで、タイヤ&ホイールとフェンダーの位置関係もかなり攻めています。
AピラーとBピラー以外はすべて刷新されていますが、その理由をチーフエンジニアの小林直樹氏は次のように話します。
「セダンはつまらない……の反省です。SUV全盛のなか、セダンの存在価値を高めるにはセダンらしい個性が必要です。
そのためには明確な“個性”が必要で、その答えがISのデザインです。心の中では『打倒RX/NX』の気持ちで挑みました(笑)」
ただ、筆者(山本シンヤ)がひとつ気になったのはヘッドランプです。せっかく新設計されたにも関わらず、アダプティブハイビームではなくオートハイビームであること。
その理由を小林氏に聞くと、「アダプティブハイビームを採用するにはスペースが必要で、今回は低さを優先させるために諦めました」とキッパリ。
大きく変わったエクステリアに対してインテリアは小変更レベルですが、そのことについて小林氏は、こう説明してくれました。
「インテリアは好評だったため、『今回は大きく変える必要がない』という判断です。
ただ、ISのスポーティイメージをさらに強調させるために、左右のレジスターは初代(=アルテッツァ)を彷彿とさせる丸型への変更。
加えてタッチ式スクリーンの採用もあったので、結果としてインパネ上部は新たに設計し直しました」
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このあたりは今回の大幅改良の「選択と集中」のひとつだと思いますが、筆者としてはステアリングのデザインや操作系、メーター表示などは、最新レクサスと同じ意匠やロジックへのアップデートはしてほしかったと感じました。
決してデザインを瓜二つにするという意味ではなく、レクサスの別のモデルに乗り換えても違和感なく使えるということも、プレミアムブランドにとっては重要なことだと考えます。
走りの進化はどうでしょうか。大幅改良なのでプラットフォームの変更はありませんが、車体やサスペンション周りなどは大改修がおこなわれています。
小林氏は「このプラットフォームの最終進化形といっていいと思います。走りの考え方はTNGAの思想を色濃く盛り込みました」と語っています。
「アダプティブハイビームではなくオートハイビームであること」
本音を代弁すれば
アメリカでは法規制が依然として古くアダプティブハイビームの使用が認められてないので、
北米向け輸出がメインであと数年の延命の為のデザインチェンジなので
今回のISにアダプティブハイビームを設計上組み入れる事は念頭になかったんだと思います。