ワイド化されたボディでいまも人気! 22年前に登場した「ランエボV」とは

WRC(世界ラリー選手権)で活躍するために誕生した三菱「ランサーエボリューション(以下、ランエボ)」。コンパクトなボディに圧倒的なパワーを誇るターボエンジンと、優れた4WDを搭載するモンスターマシンは、生産が終了してもなお多くの人々が憧れる人気の高いシリーズになっています。今回は、3ナンバーボディ採用で劇的に進化した「ランエボ」の5代目となる「ランサーエボリューションV」を紹介します。

WRCの新規定に沿ってワイドボディ化された「エボV」

 1992年の誕生以来、WRCで勝つことを命題として進化し続けた「ランサーエボリューション」。2016年、10世代目の「ランエボX」でその歴史にいったん幕を閉じましたが、国内だけでなく海外でも人気が再燃しているモンスターマシンです。

ランサーGSRエボリューションV
ランサーGSRエボリューションV

 1995年にベースとなる「ランサー」がフルモデルチェンジしたことを受け、新しいベース車両の第2世代へと移行した「ランエボ」。

 もともとWRC(世界ラリー選手権)出場へのホモロゲーション取得のため誕生した限定モデルですが、WRCが1997年に導入した新規定「WRカー」(今まで以上の改造の範囲を認めた新しい規定)へとライバルが移行するのを受けて、1998年に大幅な進化を果たした「ランエボV」が投入されました。

 ちなみにWRCでは、今までと同じ市販車ベースの「グループA」での参戦となっています。

 このエボV最大の特徴は、WRカーの規定に伴い、フロントにワイドフェンダーを、リアにはオーバーフェンダーを装着した3ナンバーボディを採用したことでしょう。

 全長4350mm×全幅1770mm×全高1415mm(GSR)という3ナンバー化によるメリットは非常に大きく、トレッドもフロントで40mm、リアで35mm拡大され、従来よりも大きなサイズのタイヤ(225/45R17)の採用や、さらに大型化したブレーキキャリパー(ブレンボ社製)が装着可能になったことで、ブレーキ性能も大幅に強化されています。

 また足まわりにも手が加えられ、フロントには倒立式ストラットを採用。「エボIV」から搭載された「AYC(アクティブヨーコントロール)」にはヘリカルLSDを組み合わせることで、トルクの配分を最適化させるチューニングが施されています。

 この足まわりの進化と連動して、おなじみの4G63型ターボエンジンは、自主規制枠の関係で最高出力こそ280psのままですが、最大トルクを38.0kgmまで増加。ほかの国産280psライバルたちを凌駕する、鋭い加速性能を実現しています。

 エボVの、ほぼフルモデルチェンジに近い大幅な進化は、ラリーやレースでの結果にも直結します。

 WRCでは、市販車ベースの「グループA」でありながら、より改造範囲の大きい「WRカー」をも退け、エースドライバーのトミー・マキネン選手は1998年を合わせ3年連続のドライバーズチャンピオンに輝いただけでなく、三菱のワークスとして悲願だったマニファクチャラーズチャンピオンにも初めて輝きました。

 またその速さはラリーだけでなくサーキットでも健在で、当時のスーパー耐久レースで最強を誇った「R33型スカイラインGT-R」をも脅かす速さを見せていました。高い旋回性能を活かして、国内のジムカーナレースでもエボVを選ぶドライバーが急増したともいわれたほどでした。

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