もはや走る美術品か!? 美しすぎるクラシックカー3選
数あるスーパーカーのなかでも、至高の存在のモデルとは!?
●ランボルギーニ「ミウラ」
フェラーリと人気を二分するランボルギーニは、農業用トラクターの製造販売からスタートしたメーカーです。
1950年代にはトラクターメーカーとして成功して財を成した創業者、フェルッチオ・ランボルギーニは、高性能なクルマが好きな「カーガイ」で、1964年には本格的なスポーツカー製造に乗り出しました。
当初は、FR駆動の流麗かつ高級なクーペの生産からスタート。そして、1967年に発売された「ミウラ」は、リアミッドシップにV型12気筒エンジンを搭載する、同社のモデルのなかでもひと際美しいスーパーカーとして誕生しました。
ミウラのボディサイズは全長4360mm×全幅1780mm×全高1080mmと、現代のクルマと比較するとコンパクトですが、地を這うような低さと風を切り裂くようなフォルムは、芸術品とも評されます。
エンジンは350馬力を発揮する3.9リッターV型12気筒(ミウラP400)で、これをリアミッドシップに横置きに搭載。エンジンルームにトリプルチョークのウェーバーキャブレターが4つ並ぶ光景は圧巻で、性能だけでなく機能美が感じられました。
ミウラは1973年に生産を終了し、1974年に発売された「カウンタック」が実質的な後継車です。
約6年間の生産台数はわずか765台で、その希少性からいまでは完全に投機対象となり、オークションでは1億円を軽く超える価格で取り引きされています。
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クラシックカーの価格は急激な高騰の後、上げ止まっている状況が数年間続いています。
その発端となったのは、今回紹介したディーノやミウラといったオールド・フェラーリ、オールド・ランボルギーニといわれ、納屋に眠っていたような不動車を業者が安く買い、数千万円かけてレストアして新興の大富豪に売るという商売が15年ほど前から盛んになりました。
しかし、そんなに都合よく安いフェラーリやランボルギーニがあるわけなく、それら以外のメーカーのモデルも対象になり、クラシックカー全般の価格高騰につながったのです。
さらに、年式も若くなっていき、1980年代から1990年代のクルマにも価格高騰が飛び火し、現在に至ります。
ひと頃よりは高騰は落ち着いたといいますが、一旦上がった相場はコロナ禍でもなかなか下がらず、まだまだ高いままのようです。