魅力的なモデルばかりだけど日本には無い!? 海外専用で販売された日本車5選
トヨタの若者向けカジュアルクーペとは!?
●トヨタ「ヤリス」
トヨタは2020年2月に「ヴィッツ」の後継車となるコンパクトカー「ヤリス」を発売。これまで、海外でのヴィッツの名称だったヤリスに、グローバルで統一が図られました。
このヤリスは日本と欧州、アジア圏、北米で、同じ車名ながら異なる車種として販売されており、なかでも北米仕様のヤリスはマツダ「マツダ2」のOEM車です。
北米のヤリスは2015年に発売され、もともとは日本で販売していなかった「デミオセダン」をベースとしており、若者向けブランドのサイオンから「iA」として登場。
その後、サイオンブランドが消滅したため、現在はトヨタ「ヤリス」となっています。また、国内のマツダ2と同様な5ドアハッチバックの「ヤリスハッチバック」もラインナップされました。
外観はマツダ2と同様なフォルムですが、フロントフェイスにトヨタのデザインテーマである「キーンルック」を採用し、大きな開口部のフロントグリルが特徴です。
エンジンは全グレード共通で最高出力106馬力の1.5リッター直列4気筒ガソリンを搭載、
ボディサイズはセダンが全長4348mm×全幅1695mm×全高1486mm、ハッチバックが全長4105mm×全幅1695mm×全高1496mmと、「プリウスc(日本名アクア)」の販売が終了したため、トヨタの北米ラインナップではもっとも小さなクルマとなっています。
また、ユニークなのがセダンには6速MTが設定されていますが、ハッチバックは全グレードとも6速ATのみとなっている点で、ハッチバックは女性が通勤で使う「セクレタリーカー」としての需要を考慮していると思われます。
●サイオン「tC」
前述のとおり、サイオンは北米でトヨタが展開する若者向けブランドでした。2003年に始まり2016年に廃止されましたが、ラインナップは独特で、「bB」をベースにした「xB」や、「86」と同様なモデルの「FR-S」、「iQ」などとなっていました。
そして、完全にサイオン専用モデルだったのが、3ドアハッチバッククーペの「tC」です。
初代tCは2004年に発売され、ボディサイズは全長4420mm×全幅1755mm×全高1415mmとコンパクトながら、2.4リッター直列4気筒エンジンを搭載。駆動方式はFFのみとなっていました。
外観はショートデッキのリアまわりが特徴的なクーペスタイルで、精悍なFR-Sよりもカジュアルな印象です。
そして、2010年に2代目tCが登場。基本的なフォルムやサイズ感は初代からのキープコンセプトで、フロントフェイスはシャープなデザインに変化。
また、搭載されたエンジンは180馬力を発揮する2.5リッター直列4気筒のみで、トランスミッションは6速ATと6速MTが設定されました。
2014年にはフロントフェイスにキーンルックを取り入れ、「マークX」にも似た精悍なイメージに一新するビッグマイナーチェンジがおこなわれました。同時にサスペンションやトランスミッションもスポーティな味付けにチューニングされ、走りの質を向上。
しかし、販売は好調とはいえない状況が続き、2016年にサイオンの廃止とともに販売を終了しました。
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冒頭にあるとおり、現在の日本車は海外生産が盛んにおこなわれており、ユニークな海外専用車が数多く存在します。
なかでもアジア圏や南米で販売されているモデルは、独特なマーケットに向けてつくられているため、ユニークなモデルが多い印象です。
そうしたモデルのなかには、日本に導入すればヒットしそうなクルマもありますが、安全性能や質感の向上を図る必要があるため、実現は難しいでしょう。
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