究極のスーパーカー「マクラーレンF1」後継ゴードン・マレー「T.50」の全容が明らかに
マクラーレン「F1」の生みの親であるゴードン・マレー氏が手がけるスーパーカー「T.50」の内外装、そしてエンジンの全容が明らかになった。
「T.50」は、マクラーレン「F1」の究極進化形だ!
2020年8月4日、ゴードン・マレー・オートモーティブは、スーパーカー「T.50」の全貌を初公開した。
スーパーカーだけでなく自動車史においてひとつの金字塔的な存在として認められているマクラーレン「F1」を、その開発者であったゴードン・マレー氏が「考えうるあらゆる方法」で改良して到達した究極のスーパーカーが、T.50である。
ゴードン・マレー氏は、2022年1月からデリバリーをスタートさせるため、カスタマー向け車両を製作するチームを率いて、T.50の開発に全力を注いできた。
車両価格は236万ポンド(邦貨換算約3億2600万円)と非常に高額だが、その値段に見合う比類のないドライビングエクスペリエンスをカスタマーにもたらすことが約束されたスーパーカーだ。
T.50の車両重量は986kg、完全オリジナル設計の3.9リッターV型12気筒エンジンは663psを11500rpmで発揮。エンジンは最高回転数が12100rpmという超高回転型ユニットである。
車名の由来は、ゴードン・マレー氏の50年に及ぶ輝かしいキャリアと、そのキャリアのなかで描いてきたレースカーやロードカーの50番目のデザインであることの両方から名付けられている。
エクステリアの最大の特徴は、現代のスーパーカーにありがちなウイングやスカート、エアインテークなどを一切用いることなく、クリーンでシンプルな構成になっている点だ。
これは、400mmのリアマウントファンを搭載することにより、ロードカー史上でもっとも先進的なエアロダイナミクスを実現した結果でもある。T.50は、シンプルで美しいラインと時代を超越した外観となった。
コックピットは、ジェット戦闘機のようにドライバーはセンターのドライビングポジションとなる。これは、マクラーレンF1と同じであり、ドライバーの両側にパッセンジャーが各1名ずつ、トータルで3名乗車を実現している。ドライバーの周りには、各種装置がエルゴノミクスを考慮して配置された。
最高の素材品質や精度、そしてなによりシンプルなビジュアルであることが、T.50を定義づけているが、その思想がコックピットほど顕著に現れているところはない。
コックピットの主要部品は、すべて英国サプライヤーが担当。さらにV型12気筒エンジンに軽量トランスミッション、世界初のエアロダイナミックパッケージ、軽量チタン製スロットルペダルに至るまで、英国サプライヤーが製作しており、それらはすべてゴードン・マレー氏が追求する高いレベルを見事にクリアしている。
ゴードン・マレー氏は、クルマとその構成要素すべてが「エンジニアリング・アート」であるという思想のもと、これまでのスーパーカーを凌駕するクルマの開発に着手し、オーナーとの強い絆を育んでいる。T.50のオーナーは、実際にゴードン・マレー氏と面談して、車両の内外装すべてについてパーソナライズする事が可能なのだ。
パーソナライズの一部には、シート、ステアリングホイール、ペダルなどの「フィッティング」セッションが含まれており、これによりT.50は人間工学的に完璧で、目の肥えたカスタマー一人ひとりに合わせてカスタマイズされることになる。
ゴードン・マレー氏は次のように語っている。
「わずか100人の顧客が私のビジョンに共感してくれるでしょう。30年にわたる技術とシステムの進歩により、いまこそ最高のアナログドライバーズカーをデザインする時が来たのです」
世界初のファンカーでグランエフェクトスーパーカー!!